BASIC刑法各論

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BASIC刑法各論
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商品説明
どのような行為が犯罪となるのか。刑法各論を学び始めたひとのために、これだけはぜひ正確に理解してほしい46テーマに絞って、判例と通説の理解を中心に解説。全体で約200件の判例を紹介し、その要旨も掲載。
ポイントを絞った学習で、深い洞察力(かんがえるちから)の獲得をめざす。

本書は、刑法の注釈書のように刑法各論につき論点を網羅的にカバーするものではないが、大学で刑法各論を学び始めた学生のために、これだけはぜひ正確に理解してほしいと思う点について、ひごろ学生のための教育と研究とに熱意を持ち取り組んでいる先生方に分担ご執筆をお願いした学習書である。
各項目は概ね以下のような構成となっている。
・各項目冒頭に「学びのポイント」を記載した。ここに書かれてあることに留意して、本書を読み進めていっていただきたい。
・続く記述は、各筆者がこれまでの研究や教育から重要であると考えた点について述べている。判例と通説の理解を優先しているので、安心して読めるようになっているかと思う。
・全体で200件弱の判例を紹介し、その要旨も掲載した。また、さらに学びを深めたい皆さんのためには、参考となる文献等も挙げた。こちらにもぜひ目を向けてほしいと思っている。
目次
序説 (中野正剛)
 ⑴刑法各論を学ぶ意義 / ⑵六法にある「刑法」の構造 / ⑶刑法各論では何を学ぶか / ⑷条文を解釈する上でのルール / ⑸様々な法益―個人的法益・社会的法益・国家的法益 / ⑹一般刑法と特別刑法 / ⑺犯罪の概念 / ⑻犯罪の分類 / ⑼実質犯と形式犯 / ⑽侵害犯と危険犯 / ⑾具体的危険犯と抽象的危険犯 / ⑿結果犯、結果的加重犯と行為犯 / ⒀即成犯と継続犯、状態犯 / ⒁親告罪 / ⒂法定刑の改正

第1章 生命・身体に対する罪
1 客体としての生命―人の始期と終期 (伊藤渉)
 ⑴人に対する罪の時期的限界 / ⑵人の始期について / ⑶人の終期について
2 胎児性水俣病裁判 (伊藤渉)
 ⑴いわゆる水俣病における胎児性傷害 / ⑵第一審判決 / ⑶控訴審判決 / ⑷上告審判決
3 臓器移植と脳死 (伊藤渉)
 ⑴脳死説の意義とその背景 / ⑵臓器移植法の制定 / ⑶臓器移植法の改正
4 自殺関与・同意殺人の成否 (伊藤渉)
 ⑴自殺関与罪の成立要件 / ⑵同意殺人罪の成立要件
5 偽装心中 (伊藤渉)
 ⑴偽装心中の扱いをめぐる判例の態度 / ⑵学説の状況 / ⑶同意の任意性との関係
6 自殺は犯罪か (伊藤渉)
 ⑴刑法上の自殺の位置付け / ⑵同意殺人罪・自殺関与罪の成立要件との関係
7 同時傷害の特例 (伊藤渉)
 ⑴本規定の趣旨 / ⑵本規定の適用要件 / ⑶本規定の適用範囲
8 遺棄罪と危険犯・身分性・保護責任 (伊藤渉)
 ⑴危険犯としての遺棄罪 / ⑵遺棄の意義 / ⑶身分犯としての保護責任者遺棄・不保護罪
9 暴行罪と傷害罪 (伊藤渉)
 ⑴傷害罪・暴行罪の成立要件 / ⑵暴行の意義・暴行によらない傷害
10 暴行概念の相対性 (伊藤渉)
 ⑴刑法における暴行概念 / ⑵最広義の暴行 / ⑶広義の暴行 / ⑷狭義の暴行 / ⑸最狭義の暴行
11 傷害罪における傷害の意義─生理的機能侵害説・身体的機能侵害説(・折衷説) (伊藤渉)
 ⑴傷害の意義をめぐる学説・判例の状況 / ⑵意識喪失・いわゆるPTSDの扱い
12 自動車運転に係る法改正と新立法の経緯 (伊藤渉)
 ⑴自動車事故に係る刑法上の処罰規定 / ⑵自動車運転致死傷行為処罰法による規律
13 業務の意義 (伊藤渉)
 ⑴業務上過失の加重根拠 / ⑵211条における業務の意義
14 逮捕・監禁罪と行動・移動の自由 (中野正剛)
 ⑴逮捕・監禁罪 / ⑵本罪は継続犯 / ⑶泥酔者や睡眠中の者に対する本罪の成否 / ⑷被害者の被害意識の必要性 / ⑸逮捕・監禁致死傷罪
15 脅迫・強要罪 (中野正剛)
 ⑴脅迫の罪 / ⑵刑法における「脅迫」の意義 / ⑶脅迫罪 / ⑷強要罪
16 略取・誘拐の意義と保護法益―人身売買罪等の新設 (鈴木一義)
 ⑴略取・誘拐の意義と保護法益 / ⑵人身売買罪等の新設

第2章 自由・平穏・名誉に対する罪
1 住居侵入罪の保護法益 (高橋有紀)
 ⑴住居侵入罪の保護法益 / ⑵住居への「侵入」
2 名誉毀損罪と侮辱罪の違い―外部的(社会的)名誉か名誉感情(主観的名誉)か (伊藤渉)
 ⑴刑法上の名誉の保護 / ⑵成立要件との関係
3 真実性の証明失敗と刑法230条の2 (伊藤渉)
 ⑴名誉毀損罪と真実性の証明 / ⑵真実性の錯誤の扱い
4 信用・業務に対する罪の意義 (伊藤渉)
 ⑴信用毀損・業務妨害の意義 / ⑵公務と業務の関係

第3章 財産に対する罪
1 財産罪 (中野正剛)
 ⑴財産罪の分類 / ⑵財産罪の客体
2 窃盗罪の保護法益 (中野正剛)
 ⑴本権説 / ⑵占有説(所持説) / ⑶中間説 / ⑷判例 / ⑸窃盗の被害者(所有者)が窃盗犯人から財物を取り戻す行為 / ⑹窃盗犯人から第三者が財物を盗む行為 / ⑺不可罰的事後行為 / ⑻禁制品を盗む行為
3 不法領得の意思 (伊藤渉)
 ⑴財産罪における不法領得の意思の要否 / ⑵排除意思―不可罰となる一時使用との区別 / ⑶利用意思―毀棄・隠匿が問題となる場合との区別
4 刑法上の占有 (中野正剛)
 ⑴占有の意義 / ⑵占有の有無についての具体例 / ⑶占有の帰属 / ⑷死者の占有
5 親族間の犯罪に関する特例 (中村悠人)
 ⑴本規定の趣旨―特に刑の免除との関係 / ⑵親族関係の範囲 / ⑶共犯との関係
6 強盗罪の意義 (鈴木一義)
 ⑴強盗罪の性格 / ⑵判例の考え方 / ⑶学説の考え方
7 詐欺罪における「重要事項性」について (瀧本京太朗)
 ⑴「重要な事項」の意義 / ⑵判例における「重要な事項」
8 詐欺罪における処分行為 (瀧本京太朗)
 ⑴処分行為の意義 / ⑵処分意思の要否 / ⑶三角詐欺
9 電子計算機使用詐欺 (瀧本京太朗)
 ⑴条文の趣旨 / ⑵行為態様
10 権利行使と恐喝罪 (瀧本京太朗)
 ⑴問題の所在 / ⑵判例の立場 / ⑶学説の考え方
11 横領罪と背任罪の違い (大野正博)
 ⑴横領罪と背任罪の区別に関する判例の基準 / ⑵横領罪 / ⑶背任罪 / ⑷横領罪と背任罪の限界
12 盗品等に関する罪と毀棄・隠匿の罪 (大野正博)
 ⑴財産罪における盗品関与罪・毀棄罪 / ⑵盗品関与罪 / ⑶毀棄・隠匿の罪

第4章 社会的法益に対する罪
1 放火罪の本質と構成要件要素 (小関慶太)
 ⑴犯罪類型と罪数 / ⑵放火罪の保護法益と構成要件 / ⑶放火罪の実行の着手と既遂時期 / ⑷公共の危険とは / ⑸「抽象的危険犯」と「具体的危険犯」
2 偽造の罪と社会的信用 (大野正博)
 ⑴公共の信用に対する罪としての偽造罪 / ⑵偽造・変造の意義 / ⑶行使の目的 / ⑷行使・交付・輸入の意義
3 文書偽造罪 (大野正博)
 ⑴文書偽造罪の保護法益 / ⑵偽造の意義 / ⑶有形偽造の意義
4 性犯罪に関する最近の刑法改正について (瀧本京太朗)
 ⑴2017年の刑法改正 / ⑵2023年の刑法改正
5 公然陳列罪における「公然と陳列した」の意義 (瀧本京太朗)
 ⑴公然陳列罪が規定されている条文 / ⑵「公然と陳列した」の意義 / ⑶閲覧のための動作と公然陳列 / ⑷公然陳列罪の保護法益
6 刑法における「わいせつ」の意義 (瀧本京太朗)
 ⑴はじめに / ⑵公然わいせつ罪とわいせつ物頒布等罪における「わいせつ」 / ⑶不同意わいせつ罪における「わいせつ」
7 死体遺棄罪の意義 (福永俊輔)
 ⑴死体遺棄罪における「遺棄」の意義 / ⑵不作為による死体遺棄 / ⑶葬祭義務者による死体遺棄罪の終了時期 / ⑷罪数

第5章 国家的法益に対する罪
1 国家的法益に対する罪の分類 (鈴木一義)
 ⑴国家的法益に対する罪 / ⑵国交に対する罪
2 犯人蔵匿等罪・証拠隠滅等罪の保護法益 (鈴木一義)
 ⑴犯人蔵匿等罪・証拠隠滅等罪及び保護法益 / ⑵死者の隠避 / ⑶身代わり犯人と犯人隠避罪の成否 / ⑷共犯者による犯人蔵匿等罪の成否
3 賄賂罪の保護法益 (鈴木一義)
 ⑴賄賂罪の保護法益をめぐる学説 / ⑵純粋性説とそれに対する批判
4 公務執行妨害罪における公務の適法性 (鈴木一義)
 ⑴公務の適法性 / ⑵公務の適法性の判断方法
5 公務執行妨害罪における暴行・脅迫 (鈴木一義)
 ⑴公務執行妨害罪における暴行 / ⑵公務執行妨害罪における脅迫 / ⑶暴行・脅迫の程度
6 職権濫用罪――警察官による盗聴事件 (鈴木一義)
 ⑴職権濫用罪の保護法益 / ⑵公務員職権濫用罪(193条)における職権濫用の意義 / ⑶相手方の意思の強制の要否 / ⑷警察官による盗聴事件
7 偽証の罪 (鈴木一義)
 ⑴保護法益など / ⑵偽証罪(狭義:169条) / ⑶虚偽の陳述の意義 / ⑷虚偽鑑定等罪(171条)

事項索引
判例索引
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