幻視者のためのホラー&ダーク・ファンタジー専門誌《ナイトランド・クォータリー》。
vol.43の特集は「北方幻想〜植民・辺境・奪われた声」。
北方幻想とは、遠い土地への憧憬ではない。
自然と人間、神話と歴史、
死者と生者のあわいに立ち現れるものに目を凝らし、
奪われ、埋もれてきた声に耳を澄ませること。
本特集は、その静けさの奥に、
なお息づいている声を聴き取るための試みである。
小説・詩は
ニヴフ幻想民譚集 ふたたび
イーゴリ・アントニュク
マイクル・ムアコック
イアン・ワトスン(追悼掲載)
マルセル・シュオッブ
スティーヴン・グレアム・ジョーンズ
カリーナ・カリケオ
小林正親
間瀬純子
ロバート・ヘイデン
ほか、沼野充義を囲むスペシャル座談会を始め、レビューやコラム記事も満載!
◎主な内容
【小説・詩】
語り手:ヌグヴィク、ニトクク他 ニヴフ幻想民譚集 ふたたび
イーゴリ・アントニュク「兄弟」
マイクル・ムアコック「囲われし鳩たち」
イアン・ワトスン【追悼掲載】「中国のタイムマシン 第一の旅『すばらしき新世界』オスカー・ワイルド著」
マルセル・シュオッブ「サモアへの旅」
スティーヴン・グレアム・ジョーンズ「毛むくじゃらの多脚をめぐるあれこれ」
カリーナ・カリケオ「女たちの物語──アビポン、モコビー、マプーチェの女の生存の歴史」
小林正親「〈東京ラヴクラフト〉闇をさまようもの」
間瀬純子「閉鎖自動販売機都市」
ロバート・ヘイデン「中間航路」
【エッセイなど】
沼野充義を囲むスペシャル座談会「ニヴフ文学と〈スタニスワフ・レム・コレクション〉の世界文学性」
国立民族学博物館特別展にみる、アイヌの暮らしと歴史/岡和田晃
ムックリから広がる世界/郷右近富貴子
写真家・掛川源一郎が捉えたアイヌとアイヌモシリ/岡和田晃
ポーランド文学にみる「辺境」/菅原祥
ニヴフ民族の伝統的宇宙観/丹菊逸治
北欧怪奇幻想映画のお楽しみ/深泰勉
言葉をはぎ取られた音楽、別の姿をまとわされた音楽/白沢達生
毒蜘蛛タランチュラ伝説のひとり歩き/待兼音二郎
映画はアメリカ先住民をどう描いてきたか?/浅尾典彦
消失の街ロンドン〜番外編〜/マイクル・ムアコック
火種の時代から──間瀬純子随想/井上雅彦
翻訳者をノックアウトしかけた作家、その名は間瀬純子/シャーニ・ウィルソン
サンディエゴ・コミコン2026レポート/吉川悠
マーケティング全盛時代の仇花、HELIX/小田切博
絢爛狂気の妖精大戦絵巻/原正人
ナイトランド・グラフィックノベルズ 『エルリック:魔術師の誕生』翻訳者ノート/健部伸明