「名言」は、二度語る 一度はソロで、二度目はデュオで

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「名言」は、二度語る 一度はソロで、二度目はデュオで
  • 発売日:2026/03/17
  • 出版社:展望社
  • ISBN:9784885464652

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「名言」は、二度語る 一度はソロで、二度目はデュオで

「名言」は、二度語る 一度はソロで、二度目はデュオで

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商品説明
デュオの感動は音楽のみに非ず。響きあう言葉が奏でる、珠玉の名言のデュオ。独自の切り口による、新たな名言集の愉しみ。

「はじめに」より抜粋

 第二次世界大戦、アジア太平洋戦争の終結から八十年経ちましたが、その間、世界各地で紛争や戦争が絶えることがありませんでした。戦争に至らずとも、緊張をはらんだ国際関係の現実がそこにあります。
 そんなとき、思い出す言葉があります。
 大岡昇平は自身の前線の体験をもとに、「戦争でいつの世にもばかを見るのは兵士であり、国民である」(『レイテ戦記』)と書き、壷井栄は、教師として教え子を前線に送り出す時、「名誉の戦死など、しなさんな。生きてもどってくるのよ」(『二十四の瞳』)と書きました。大岡の言葉は、過酷な前線の体験に基づく現実の記録であり、壷井の言葉は、聖戦が語られ、名誉の戦死が最高の美徳と称えられ、厳しい言論統制が進む中で語られた勇気ある言葉です。
 二つの言葉は、それぞれに私たちに深く問いかけるものですが、私がここで注目したいのは、それぞれの言葉が、深く共鳴しているということです。二つの言葉を併せて読むとき、それぞれの時代背景や語る人の生き方とともに、そこから受ける感銘やインパクトはさらに大きく、深く私たちに届いてくるのではないでしょうか。

 自らの体験をつづった『森の生活』で知られるアメリカの作家H・D・ソローは、この産業社会の中で隠蔽された、「人生の本質とは何か」という問いに改めて向き合い、思索を深めました。一方、世界的ベストセラー『モモ』で知られるM・エンデは、「現代の産業社会は、測定可能なものにばかり価値を見いだします。しかし、生活の質というものは測れるものではありません」と語りながら、「人生の意味」「生活の質」「豊かな時間とは何か」について問いかけています。ソローとエンデの作品やエッセイを読み合わせることによって、この混迷の時代を生きる私たちの思索はいっそう深味を増してくるように思います。

 かつて「一粒で二度美味しい」というお菓子のCMが話題になりました。それに倣うと、一つの名言を読み、それをもうーつの名言と組み合わせて再度読むとき、二つの言葉が共鳴し、刺激し合い、新たな感動と発見に誘われます。デュオの愉しみが、そこにあります。
目次
はじめに
第一章 国家は国民のためにありしや
 戦争と“銃後”のリアル……大岡昇平/壷井栄
 権力に対峙して……大冨文三郎/桐生悠々
 「大臣」のポスト、「総理」の椅子……中島知久平/伊東正義
 政治は命懸けだ……浜口雄幸/犬養毅
第二章 アカデミズムとジャーナリズム
 聖書と武士道……内村鑑三/新渡戸稲造
 学者の矜持……美濃部達吉/河合栄治郎
 予は危険人物なり……宮武外骨/大宅壮一
 闘うジャーナリスト……木下尚江/島田三郎
第三章 「教育」の原点を間
 “学ぶ”とはどういうことか……山川健次郎/新渡戸稲造
 教師のミッション、文部官僚の覚悟……河合栄治郎/森有礼
 「講義」の神髄を問う……沢柳政太郎/和辻哲郎
 子どもの宇宙……巌谷小波/倉橋惣三
第四章 創作と表現
 “当たり前のこと”の不思議……北原白秋/中勘助
 言葉とエスプリ……藤島武二/尾崎喜八
 画家の“時間”、碩学の“時間”……川合玉堂/鈴木大拙
 生きることは、創作すること……長谷川利行/種田山頭火
第五章 芸術と芸能
 うまい役者より、いい役者に……二代目尾上松緑/二代目中村雁治郎
 生涯現役への拘り……藤原義江/大仏次郎
 何のために書くのか……山本周五郎/浜口庫之助
 わが人生に悔いなし……ディック・ミネ/ジョージ川口
第六章 道、ひと筋
 ハスとビタミン……大賀一郎/鈴木梅太郎
 気概と直感……井深大/御木本幸吉
 「宮本武蔵」が結ぶ……吉川英治/徳川夢声
 音楽の基本は語学にあり……斎藤秀三郎/齋藤秀雄
第七章 人生というもの
 一隅を照らす……中村元/貝原益軒
 人生は一番勝負なり……菊池寛/高見順
 心は形の役に非ず……柴田鳩翁/陶淵明
 限りある人生だから……舩山信一/渡辺京二
第八章 “老い”を見つめる
 アンチエイジングを糺す……メイ・サートン/岸田秀
 老後の初心……多田富雄/森村誠一
 百寿の閨秀……野上弥生子/小倉遊亀
 あるがままでいいのだ……禅僧仙厓/種田山頭火
第九章 “幸せ”の行方
 清福という楽しみ……貝原益軒/西郷隆盛
 楽しみは直近にあり……柚木沙弥郎/山本直子
 豊かさの質を問う……ホセ・ムヒカ/橘木俊詔
 二つの時計を持つ……H・D・ソロー/M・エンデ
あとがき
参考文献
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