細川嘉六 「河童老人」の生涯とその時代

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細川嘉六 「河童老人」の生涯とその時代

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2025年は「稀代の悪法」と呼ばれた治安維持法が施行されて100年目だった。その治安維持法による最大の言論・出版弾圧事件が「横浜事件」だ。本書はその中心にいた人物・細川嘉六の生涯を、「スパイ防止法」制定を目論む首相がいる現代日本という視点から見つめ直していく。
細川が検挙弾圧された容疑は、①総合雑誌『改造』に掲載した論文「世界史の動向と日本」が共産主義を宣伝する内容だったこと、②出身地富山県泊で「共産党再建準備会」を結成しその首謀者であったということであった。
だがいずれも神奈川県特高警察による完全な捏造による事件であったことが明らかになっているが、「横浜事件」の犠牲者は、満鉄調査室の研究者をはじめ、改造社・中央公論社・朝日新聞社・岩波書店といった言論・出版関係者など63名、氏名未確認の者を合わせると90名近くにのぼり、特高警察は自白を強要するため被疑者に激しい拷問を加え、その結果、獄死者4名、保釈直後死1名、失神者12名、負傷者32名にも及んだ。

治安維持法がはじめて国内で適用された「京都学連事件」からちょうど100年目の今年、本書を薦めたい。
目次
口絵

序文

第一章 生い立ちと青春

第二章 大原社会問題研究所時代

第三章 戦時体制への序奏のもとで

第四章 横浜事件
(1)治安維持法とは
(2) 細川嘉六の論文「世界史の動向と日本」
(3) フレームアップされた「共産党再建準備会」

第五章 戦後を生きる

補章 横浜事件再審裁判始末―戦後も続いた治安維持法との闘い
(1) 元特高警察官に対する共同告発
(2) 第一次再審請求
(3) 第二次再審請求
(4)第三次再審請求
(5)第四次再審請求・刑事補償請求
(6)国家賠償請求

あとがきにかえて
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