新たなミサイル軍拡競争と日本の防衛

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新たなミサイル軍拡競争と日本の防衛
  • 発売日:2020/09/04
  • 出版社:並木書房
  • ISBN:9784890634019
通常価格 2,640 円(税込)
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  • 発売日:2020/09/04
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商品説明
1987年に米ソで合意されたINF条約により、地上発射型中距離ミサイルは欧州では廃棄されたが、アジア、中東ではむしろ拡散した。
なかでも軍縮の枠組みに縛られない中国は核弾頭を含む中距離ミサイルを多数保有し、米中のミサイル・バランスは大きく崩れた。
INF条約失効後、米国は新たな中距離ミサイルの開発に着手し、日本への配備もあり得る。中国をいかにして軍備管理の枠組みに組み入れるか? 
ポストINF時代の安全保障について戦略・軍事・軍縮の専門家が多面的に分析・検討する。
目次
略語集 9

はじめに(高橋杉雄)13

INF条約破棄の背景と影響/現行のミサイル技術/ミサイル迎撃システムの開発と課題/本書の構成


第1章 ポストINF時代の安全保障(森本 敏)29

INF条約失効がもたらすもの 29

INF条約の役割と機能/INF条約消滅後の課題

INF条約交渉とその成果 32

冷戦期の米ソ戦略兵器制限交渉/INF交渉の合意と条約批准
米ロのINF条約違反と中国の対応 38

INF条約がもたらした影響/条約違反をめぐる米ロの対立/台頭する中国の戦略とミサイル能力

戦略兵器システムとINFの関係 45

拡散する核戦力の脅威/START条約延長と米中ロの思惑

ポストINF打撃システム配備に関する諸問題 49

INF条約失効後のミサイル開発/米国のINF射程ミサイルの配備計画/中国に対抗するためのミサイル配備/報告書が示す米国のミサイル配備計画/欧州、中東・湾岸地域へのミサイル配備の狙い/INF射程ミサイルの軍備管理の構想と問題点/多国間交渉と中国の非対称的ミサイルの脅威

ポストINF打撃システム配備と日本の安全保障 61

ポストINF交渉に対する日本の原則/日本の安全保障政策とその選択肢/日本が保有すべきミサイル防衛システム


第2章 ポストINF時代の抑止戦略(高橋杉雄)72

「ポストINF条約時代」の到来
「INF条約時代」における抑止戦略の展開 74

「INF条約時代」における抑止概念の変化/精密誘導兵器の発展と拡散:「精密誘導兵器レジーム」の出現/「大国間競争の復活」と「INF時代」の終焉

今後の抑止戦略におけるポストINF打撃システム 79

ポストINF打撃システムの軍事的な特徴/ポストINF打撃システムをめぐる論点の整理

ポストINF時代の戦略環境と抑止戦略 85

ポストINF時代のヨーロッパ/ポストINF時代のアジア太平洋地域

ポストINF条約時代の抑止戦略の課題 94

「セオリー・オブ・ビクトリー」とポストINF打撃システム/米国の「セオリー・オブ・ビクトリー」/戦略的安定性を強化するための軍備管理


第3章 ポストINF時代の軍備管理(戸﨑洋史)106

中距離ミサイル問題と日本の課題

核軍備管理の停滞と中距離ミサイル問題 109

核軍備管理をめぐる2010年代の動向/焦点としての中距離ミサイル問題

「新しい枠組み」の課題と日本 119

「新しい枠組み」の論点/対象国とその安全保障利益の調整/冷戦期以後の核軍備管理の目的/対象となる兵器システムをどのように規定するのか/軍備管理交渉に消極的な中国

「新しい枠組み」に向けた軍備管理 135

戦略対話、リスク低減および透明性/能力面での軍備管理の可能性/「新しい枠組み」の追求


第4章 NATO「二重決定」とINF条約(合六 強)150

INF条約の形成と評価 150

冷戦期の「成功」事例

NATO抑止態勢の形成と変容 153

1950年代:核依存への道/1960年代:拡大抑止の信頼性低下と核拡散への懸念/1970年代:パリティの成立とその影響

ソ連のSS‐20配備と「グレーエリア問題」162

配備決定の背景/SS‐20をめぐる二つの評価/カーター政権の消極的姿勢

「二重決定」をめぐる同盟政治 168

中性子爆弾問題をめぐる失敗/政策の転換と信頼性回復の試み/「二重決定」に至る同盟協議

INF交渉からINF条約へ 179

交渉開始と争点/交渉再開から条約締結へ/INF交渉における日本の役割/INF条約の教訓


第5章 ロシアにとってのINF問題(小泉 悠)201

「冷戦の亡霊」と21世紀型「大国間競争」201

条約違反をめぐる米ロの対立

ロシアのINF条約違反疑惑とは何か? 205

疑惑の浮上に至る経緯 /9M729をめぐる「同一性」問題/ロシアによる「9M729」の公表/9M729の配備状況/UAV、標的ミサイル、イージス・アショアに関するロシアの主張

ロシアはなぜINFを必要としたか? 223

冷戦の亡霊/世界第2位の核超大国/台頭する中国への脅威認識/「ユーゴ・ショック」/エスカレーション抑止論をめぐって/それでも残る疑問

INF条約後のロシアの核戦力 243

「鏡面的に対称的な措置」/想定されるポストINF打撃システムとその軍事的効用/ポストINF打撃システムが日本に及ぼす影響


第6章 ポストINF時代の米国の国防戦略と戦力態勢(村野 将)255

米ロ関係とINF問題 256

軍備管理・条約遵守問題としてのINF/ロシアによる条約違反の継続と対抗手段の模索

米中関係とINF問題 264

米国の国防戦略と戦力態勢の見直し/アジア太平洋地域における陸上戦力の再評価/統合作戦構想の発展とポストINF打撃システムの必要性

ポストINF打撃システムの軍事的効用と開発状況 273

ポストINF打撃システムのプログラム化/地上配備型巡航ミサイル(GLCM)の利点と課題/地上発射型対艦攻撃用トマホークの導入と運用構想/地上発射型弾道ミサイルの利点と課題/地上発射型弾道ミサイルの開発状況

ポストINF時代の米国と同盟国 288

ポストINF打撃システムと同盟国の課題/ポストINF打撃システムの運用シナリオ/ポストINF時代の同盟国に求められる主体性


終章 ポストINF時代の日本の課題(高橋杉雄)300

ポストINF打撃システムの戦略的意義 301

ネットワークが支配する現代の戦いの様相/中国の精密攻撃能力の強化/日本自身の問題としてのポストINF時代の安全保障/ポストINF打撃システムと専守防衛/地上発射型ミサイルの非脆弱性を高める方策

ポストINF条約における日本の抑止戦略:一つのイメージ 311

軍備管理をめぐる中国の論点すり替え/ポストINF条約時代の「セオリー・オブ・ビクトリー」/対中国の「セオリー・オブ・ビクトリー」/日米同盟の「セオリー・オブ・ビクトリー」/ヨーロッパから東アジアに移った議論の中心地域


■座談会──
総括:ポストINFの世界はどうなるか? 325

米国のセオリー・オブ・ビクトリー/冷戦期との類似性/ロシアのセオリー・オブ・ビクトリー/ロシア軍産複合体の影響力/中国のセオリー・オブ・ビクトリー/日本のセオリー・オブ・ビクトリー/米中間の戦域打撃戦力のギャップ/精密誘導兵器とエスカレーション/ポストINF打撃システムと中国/中国を軍備管理に引きずり出すには/中ロの軍事協力/新たな軍備管理を求める欧州/地上発射型トマホークは有効か?/巡航ミサイルと中距離弾道ミサイルの組み合わせ/ポストINF打撃システム配備の政治的問題


おわりに(森本 敏)380

執筆者略歴 385
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