50年以上にわたり、てんかんに関わってきた専門医が大人のてんかん患者が抱えるさまざまな諸問題を解説。
今まで私は、大学病院や国立病院(精神科)で、てんかん患者さんを診察してきましたが、てんかん専門クリニックを開いてからの13年間で、多くのてんかん患者さんと長期間にわたってお付き合いをしていると、今までとはまた違ったてんかん発作をもつ、患者さんの人間像が見えてきました。
発作がおさまって元気で仕事に励んでいる方もいる一方、いまだ発作がおさまらず苦しんでいる方も多いです。また、まったく普通で、健康で明るい患者さんがいる一方、こだわりや知的障害などがあり暗い人生を歩いている方もいます。そして、家族内での葛藤も見えてきます。
この本は、てんかん教科書や解説書とはちょっと趣を異にしており、私がお付き合いしたてんかん患者さんの日常生活を通して、そこから得られた人間像をもとに書いています。
(はじめにより 大沼悌一)