はじめに
第1章 インクルーシブ教育と特別ニーズ教育
―通常学級、特別支援学級、特別支援学校それぞれのインクルーシブ的改革―
1 2つの人権論的アプローチ
2 「特別教育vsインクルーシブ教育」という通俗的対立図式
3 障害者権利委員会の「勧告」の概要と国内の受け止め方
4 インクルージョン、インクルーシブ教育とは何か?
5 インクルーシブ教育論の難問
6 「差異のジレンマ」からの脱却
第2章 「特別な教育的ニーズ」(SEN)の概念
1 インクルーシブ教育の根拠としての「特別な教育的ニーズ」概念
2 「特別な教育的ニーズ」(SEN)概念の総括と再定位
3 イギリスにおける動向とSEN概念のゆらぎ
4 インクルーシブ・スペシャル・エジュケーションの提起
5 「付加的支援」を含むシステム全体としてのSENの具体像
第3章 「特別なニーズ教育」への権利
―「特別支援学級」の教育から考える―
1 「特別支援学級」の性格とその存立根拠
2 「特殊学級」から「障害児学級」へ
3 「特別の学級」から「特別ニーズ学級」(インクルーシブ学級)へ
第4章 「学力論」が論じない「学力不振」児(スローラーナー)問題
―教育実践の今日的課題と教育学の責任―
1 「学力不振」と日本的教育主義
2 「学力不振」とは何だったのか?
3 教育学と教育実践の基本構造
4 「学力不振」とスローラーナー問題
第5章 「6時間の遅滞児」と「3年生留年法」
―「9・10歳の発達の節」論の発達論的偏向―
1 「6時間の遅滞児」とその後の展開
2 「9・10歳の節」問題との接点
3 「9・10歳の発達の節」論再考―その発達論的偏向
第6章 スローラーナー(「発達性学習困難児」)の学習権と発達権の保障
1 教育学の用語としてのスローラーナー
2 スローラーナー(「発達性学習困難児」)の研究動向
3 「ボーダーライン知的機能に関するジローナ宣言」(2017年)
4 ラベリング・ジレンマ
5 教育学が論じないスローラーナー問題
6 スローラーナーのアセスメントと教育的診断
第7章 通常学級のインクルージョン的変革と特別支援教育制度の改革
1 文科省型「インクルーシブ教育システム」のまやかし
2 インクルーシブ教育の根幹
3 通常学級のインクルーシブ的改革
4 インクルーシブ教育時代の特別支援学校の展望
おわりに
参考文献