• 発売日:2024/04/01
  • 出版社:風響社
  • ISBN:9784894893597

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中国民族誌学

中国民族誌学

河合 洋尚 (編集)
奈良 雅史 (編集)
韓 敏 (編集)
通常価格 3,960 円(税込)
通常価格 セール価格 3,960 円(税込)
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  • 発売日:2024/04/01
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商品説明
中国民族誌学
目次
まえがき(編者一同)

●序幕

序 章 中国民族誌学の回顧と現在の課題(河合洋尚・韓敏)
    一 はじめに――目的と指針
    二 中国研究と人類学理論――その関係史の概略
    三 本書の内容と構成

第一章 二〇世紀前半の中国民族誌学――中国社会研究の系譜(中生勝美)
    一 はじめに
    二 二〇世紀初頭の人類学前史
    三 西洋人類学の受容
    四 中国民族学の三大学派と抗日戦争
    五 満洲国と日本占領地における民族誌
    六 おわりに

コラム① 戦前の台湾原住民研究(中生勝美)
    一 はじめに
    二 台湾総督府による原住民調査
    三 専門の人類学者による調査
    四 台北帝国大学文政学部土俗・人種学教室
    五 戦後の継承

●第一部 家族・性差・民族

第二章 親族――中国社会を律する原理の解明に向けて(川口幸大)
    一 はじめに
    二 黎明期の人類学による親族研究と中国という対象
    三 モーリス・フリードマンによるリニージパラダイム
    四 ポストモダン状況下の親族研究批判、および中国本土の開放を受けて
    五 現代的な親族の展開へのアプローチ
    六 おわりに――人類学の親族研究との対話

第三章 ジェンダー――「家父長制」の軛を超えて(堀江未央)
    一 はじめに
    二 まだ見ぬ中国本土へのまなざし ――香港や台湾の親族研究におけるジェンダー
    三 大陸中国での調査の始まりと深化
    四 中国国内における近代国家建設と女性の位置
    五 おわりに

第四章 エスニシティ――中国の「民族」カテゴリーをめぐる研究動向(稲澤 努)
    一 はじめに
    二 「民族」概念の導入と展開
    三 中華民族多元一体とその後の展開
    四 エスニック・バウンダリー論と中国
    五 おわりに

コラム② 国内移動――移民国家・中国(包 双月)
    一 はじめに
    二 漢人の広がり
    三 のべつ幕なし移動の連鎖
    四 おわりに

●第二部 空間・環境・信仰

第五章 コミュニティ――ホリズムの実験と非集団論的転回(川瀬由高)
    一 はじめに――コミュニティ論のフロンティアとしての中国
    二 文明社会でのコミュニティ研究の実験
    三 伏流としての非集団論
    四 考察と展望――中国民族誌学における全体論と非集団論の可能性

第六章 都市――空間論的転回への系譜(河合洋尚・櫻井想)
    一 はじめに
    二 萌芽期の中国都市論
    三 都市化の研究と都市人類学の危機
    四 都市空間論の展開――空間と〈場所〉のアプローチ
    五 考察と展望――都市人類学一般との対話
    コラム③ 国外移動――チャイナタウンの研究動向から(辺 清音)
    一 はじめに
    二 中国系移民コミュニティとしてのチャイナタウン
    三 空間論からのアプローチ
    四 おわりに

第七章 風水――コスモロジーをめぐる研究の系譜(小林宏至)
    一 人類学において風水を研究すること
    二 疑似科学としての風水からオルタナティブへ
    三 風水という研究領域の確立
    四 中国における風水リバイバル
    五 風水研究と人類学の新たな対話に向けて

コラム④ 景観――中国というフィールドをめぐる脱領域的展開(陳 昭)
    一 景観人類学の生起とフィールド――「中国」の位置づけ
    二 継承と革新――日本における発展
    三 脱領域的展開――中国本土における動向
    四 おわりに

第八章 信仰――漢人民俗宗教研究にみる「中国」の一体性と多様性(横田浩一)
    一 はじめに
    二 エリートの宗教、民衆の宗教
    三 祭祀圏
    四 「神・鬼・祖先」
    五 ワトソンのオーソプラクシー論とその後の論争
    六 国家と宗教という枠組みとその超克
    七 考察と展望

第九章 宗教――制度宗教をめぐるポリティクスとグローバルな連関(奈良雅史)
    一 はじめに
    二 国家―社会間のポリティクスのアリーナとしての宗教
    三 「国家―社会関係」枠組みの批判的検討
    四 考察と展望――ポスト世俗主義、グローバリゼーション、マテリアリティ

コラム⑤ メディア――プレ・コロナからポスト・コロナの新展開(藤野陽平)
    一 はじめに
    二 プレ・コロナの中国メディア人類学としての『モノとメディアの人類学』
    三 インターネット以降のメディアを扱った中国民族誌学
    四 おわりに

●第三部 生命・創造・保護

第一〇章 食――つなぐもの、越えていくもの(櫻田涼子)
    一 中国の食の人類学とその射程
    二 中国の食文化を研究するための基本文献
    三 総論から各論へ――中国社会を理解する切り口としての食研究
    四 考察と展望

コラム⑥ 医療――民族医学を中心とする研究動向(磯部美里)
    一 はじめに
    二 中国での展開
    三 民族医学の研究動向
    四 民族医学研究の課題
    五 おわりに

第一一章 観光――ホスト/ゲストからツーリズム・モビリティへ(田中孝枝)
    一 はじめに
    二 観光人類学の急速な発展
    三 中国国内研究の特徴
    四 ツーリズム・モビリティ研究へ
    五 課題と展望

第一二章 芸術――資源・主体・協働の先へ(丹羽朋子・陳昭)
    一 はじめに
    二 モノからモノゴトへ――芸術をめぐる人類学の変遷
    三 生活の芸術化と芸術の生活化――中国芸術人類学会による芸術の資源化
    四 「民衆の芸術」の民族誌――芸術と権力の絡み合いの描き方
    五 芸術郷建――主体から生のプロセスへ
    六 中国で芸術になることの民族誌的探求――現代人類学理論との対話
    七 おわりに――人類学/芸術の協働の先へ

第一三章 芸能――人類学的中国戯劇研究の展開と展望(清水拓野)
    一 はじめに
    二 西洋の演劇人類学の概要
    三 中国本土の研究状況
    四 台湾の研究状況
    五 日本の研究状況
    六 欧米の研究状況
    七 おわりに

コラム⑦ 音楽――民族音楽学的研究の観点から(伏木香織)
    一 はじめに
    二 二つの民族音楽学―中華人民共和国における音楽人類学
    三 台湾における音楽人類学的研究
    四 日本における音楽人類学的な中国音楽研究

第一四章 文化遺産――遺産化の文化政治(周星・黄潔)
    一 はじめに
    二 文化遺産、文化遺産行政と「遺産保護運動」
    三 人類学者の「運動」への関与
    四 遺産実践の文化政治
    五 遺産化の問題発見と批判的遺産研究
    六 まとめ

コラム⑧ 博物館――中国における博物館人類学の展開(韓 敏)
    一 はじめに
    二 近代博物館の誕生と人類学
    三 中国の人類学的博物館
    四 主要な研究動向とその内容
    五 結び

終章 「文明の人類学」をめぐる一試論(河合洋尚・奈良雅史)
    一 人類学と中国研究
    二 中国民族誌学における文明論の展開
    三 文明を媒介とする人類学理論との対話

あとがき(編者一同)

参考文献
付録:中国および中国本土の人類学に関する略年表(近現代中心)
索引
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