南方熊楠日記[昭和八年・九年]

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南方熊楠日記[昭和八年・九年]

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商品説明
 南方熊楠(1867~1941)の日記は、これまでに1885〜1913(明治18〜大正2)年のものが長谷川興蔵編『南方熊楠日記』全4巻(1987〜1989年、八坂書房)として刊行されていますが、それ以外のものは、ごく一部を除いて出版されていません。
 熊楠は生涯、ほぼ毎日欠かすことなく日記に日々の出来事を記録しています。記録の特徴としては、出来事の記録に徹していて、感情や感想など内面的な記述はほとんど見られません。熊楠は膨大な文章を著していますが、誇張や脚色を加えていることがよくあります。そのため、本来の熊楠を理解するために、日記は第一級の資料であるとみなされています。
 日記には、熊楠が起きてから寝るまでの、その日に起こったことが時系列で細かな時刻とともに記載されています。自身の生活に関することはもちろん、面会した大勢の人、周囲の人々との交流、読書や執筆など研究活動のことを冷静に記しています。郵便物の発信や受信の詳細、金銭出納、新聞の切り抜き、生物の観察記録など、なにもかもが事細かに記録されています。ページいっぱいに記述されることもあり、挿入句や矢印などが錯綜していることも多々あります。難点をいうならば、熊楠の自筆で書かれた日記はあまりに細部まで書かれているため、すべてを読み取り、読みやすいものにおこす翻刻作業は「至難の業」なのです。そこで、2000年頃から東京・和歌山田辺・関西の3地点の熊楠研究団体が協力しあい、翻刻作業を着実に進めることになりました。そしてひととおりの粗翻刻が終了しましたので、体裁が整った昭和の日記から順次発行していくことに相成りました。
 熊楠を読み解くために欠かすことのできない貴重な資料としてお手許にお置きください。

[昭和八年・九年]
 本書に収録された昭和8・9(1933〜1934)年は、熊楠の65歳から67歳にあたります。鉄道の延伸によって多くの人々が熊楠邸を訪問します。熊楠が様々な社会活動を繰り広げた時期でもあります。白浜の熊野三所神社境内に行幸記念博物館を建設する計画を見直させ、千畳敷に京都大学植物園を設置する計画・田辺高等女学校を移転する計画などの反対運動を展開しました。また、昭和9年には、神島を国指定の天然記念物にするための調査と申請書作成に奔走しています。このような活動の経過の詳細を日記から読み取ることができます。
目次
口絵(熊楠日記の写真)

目次

凡例

南方熊楠日記 昭和八年

       昭和九年

あとがき
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