ドイツ大土地所有史論

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商品説明
一次資料を駆使した年来の経済史研究の成果により、ドイツ世襲財産制の歴史的内実の多面的問題群を解き明かしたのが本書である。「世襲財産」(Fideikommiss)はその重要性にも関わらず、ドイツ経済史の分野において、従来内外ともに大きく研究対象として取り上げられてこなかった。先行研究が僅かな「世襲財産」について、本格的に取り組んだ研究の成果を上梓する意義は、第一に、経済史研究上の貢献である。次に、19世紀末から第一次大戦を経てワイマル共和政へと至る「古典的帝国主義」期のドイツに即して、「世襲財産問題の諸相」に迫った本書は、理論的には、帝国主義論と土地所有論の「連繋」の必要性だけではなく、その媒介環としての意味を持つ「世襲財産」の実証分析の重要性をも強く示唆するものになっている。ここに、本書の第二の意義が認められよう。

また第三に、ウェーバー(Max Weber)の世襲財産論が、「広大な世界での経済的征服」を説くドイツ帝国主義論の視角を内包する以上、前述の第二の意義は、ウェーバー学説との関連においても、当然、問題の俎上にのぼる。この点、本書はウェーバー論としても読める。さらに、社会経済システムの「機能様式」に注目するヨーロッパ農村史の近年の研究動向に連なりながら、近現代の農業史と金融史が交錯・重畳する新しい分野の視界をも拓いている。「世襲財産」に関連したドイツ貴族史やナチス・ドイツの政策への理解、法制史研究等にも裨益しうる知見を少なからず提示した。
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