広島大学全体では約125万点、そのうち総合博物館では約3万点の標本を所蔵している。それらの中から、選りすぐりの約200点を写真と解説で紹介する。広島大学における博物学の先駆者7人についても取り上げている。
内容は、「キャンパスまるごと博物館」「発見の小径-自然共生サイト-」「原爆と広島大学」「標本と総合博物館」「博物学七人の先駆者」の5つで構成されている。広島大学東広島キャンパス内には100種を超える絶滅危惧種を含む2000種以上の多様な動植物が生息しており、旧石器時代から近代までの約40ヶ所の遺跡も存在する。これらを、写真と解説で紹介することで「広島大学総合博物館の世界」へと導く。
1945(昭和20)年8月6日、原子爆弾の投下により、広島市内の各地にあった広島大学の前身校は、当時所蔵していた貴重な文献資料、研究機材、標本、そして教育研究の場を失った。その一方で、被害を免れて受け継がれた標本も存在する。今となっては、収集や作製できない標本をはじめ、今だからこそ、新たな技術で作製できる標本や新たな価値・評価を見出される標本などを図録に収めた本書を通して、標本と出会い、その物語に想いを馳せいただきい。