本書は、2018年12月から約1年間、「デーリー東北デジタル」に連載した「残したい郷土の味」を加筆修正し、新たなレシピも加えて再構成したものです。
青森県八戸市を中心とする南部地方は、昔からヤマセ(北東から吹き付ける冷涼で湿った風)という厳しい気象条件のもと、雑穀や根菜類に頼らなければなりませんでした。その一方で、海に目を向ければ豊かな漁場に恵まれ、魚介類を使用した、この地域ならではの料理や保存食が親しまれてきました。
せんべい汁やいちご煮など、メディアに取り上げられ全国区になった料理もありますが、もっと暮らしに根ざした味わい深い郷土料理が数多くあります。
「その味を後世に伝えたい」と、八戸市の料理研究家・山本康子さんが、食材のあく抜きや保存の方法などもおりまぜながら、素朴で滋味あふれる料理100品を、自身の〝味の風景〟とともに紹介します。