訪問介護は、家事を特徴とする福祉サービスであり、対人援助なのだ。目指すところは福祉サービスの実践であり、そのために、家事サービスは用いられる。本研究では、訪問介護生活援助が社会に意義ある職業であることを示す。その存続拡充は地域社会の安定につながりうると考える。現状のように対応力がそがれ、安価なサービスへと方向付けられさらに意義が失われていくのではなく、逆に対応力の強化をすすめ、より有効なサービスとして推進されることを目指す。
この主張のため、本稿ではその歴史を振り返り、対人援助の要不要の混在の経緯をたどり、介護保険改定に翻弄された状況を確認し、そして大きな福祉環境の胎動の中で今一度福祉サービスとしての訪問介護を据える。
一見「家事」の外見の中に脈打つ、訪問介護生活援助の本質を明らかにし、変容しつつある要介護者の在宅生活維持のために、ホームヘルパーの社会的評価がみなおされ、その必要性が再認識されることを願う。
(本書「はじめに」より(中略))