障がいと向きあう子供たちへの真摯な眼差し。彼らのこころと身体の姿に言葉が寄り添うとき命の場所がきらめく。長らく特別支援教育に携わってきた著者が綴る28篇の詩。
世界を抱きしめようとする
産声にも似て
きみのうっすらと色づいた唇が
ことばの葉脈に
口づけをする
静かによせてくる
きみからのひとすじの径が
ほのかに光りだす
(「うっすらと色づいた唇が」より)
このささやかな詩集を、かつて教員として私が幸いにも寄りそうことができた子どもたちに捧げる。
時を経て私の思い出のなかで、子どもたちの姿は多少なりとも変わってしまっているだろう。だが、私が描いた彼ら一人ひとりの想いは、出会いのときから今日まで私のなかで変わることなく生き続けている。
(「あとがき」より)