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夫婦間における愛の適温

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商品説明
「これが初めて書いた小説!?」誰もが驚く小説デビュー作『いなくなくならなくならないで』が、第171回芥川賞候補に。
現在最もメディアから注目を集める詩人・向坂くじら、初の散文集。


「まずもって、あの夫というやつは臆病すぎる。合理的であるということを隠れ蓑に、ただ予期せぬものの訪れを怖がっているだけ。なんだい、なんだい、びびりやがって。くされチキンがよ。だいたい、すべて計画通りの毎日なんてつまらないじゃないか。(中略)そのくされチキンがある日、なんの前触れもなく急須を一式買って帰ってきた」(本文より)

暮らしより大切なものがある人間は、いかにして暮らせばよいのだろうか?
目次
オッケー、愛情だけ受け取るね 

わたしはね、もう、これでいくのよ

おおむね、ね(笑) 

俺は論理的に話したいだけなんだけど、彼女はすぐ感情的になって

飢えなのです 

合理的に考えて、死んだほうがマシである 

わたしは、その顔あんまり好きじゃないな 

歌を歌っていましたか 

昼下がりが/部屋を/包んだ 

目のあわない距離 

「そっちでいくのかよ」 

ものをなくしつづけて生きている 

彼岸

笑う姿を見てて、うれしい 

ああ、また、わたしが間違っていたのだな

熱が出ると 

いちばんふつうの家のカレーが好きなんだよね 

うちではお手伝いひとつしなかったのにね 

あいをたいせつにね! 

ごめんね、ハイジニーナちゃん

関西弁で、しゃべってみたいわあ 

あんまり、遅くならずに帰ってこようね

なんでこんなところにいるんだっけ 

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