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実践!組込みエンジニアのためのUML システム設計に活かせるUMLモデリング

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商品説明
1章 はじめに ※一部抜粋


1 – 1 本書の目的と対象読者

1 – 1 – 1 本書で解決を目指す課題

本書は,組込みシステムの設計と開発において,UML(統一モデリング言語)を活用する方法を体系的に解説し,効率的かつ高品質なシステム設計を実現することを目的としています.組込みシステムは,リアルタイム性,リソース制約,安全性,信頼性などの厳しい要件を満たす必要があり,従来のソフトウェア開発とは異なる特有の課題を抱えています.本書では,そのような課題に対してUML を活用し,以下の3 つの観点から問題の解決を目指します.


• 組込みシステムを効率的に設計するためにどうするか


• 組込みシステム設計においてUML をどう活用するか


• 組込みシステム設計の妥当性・整合性をどう保証するか


1 – 1 – 2 対象とする読者層とスキルセット

本書は,組込みシステムの設計・開発に関わるエンジニアを主な読者層として想定しています.特に,次のようなスキルセットを持つ読者にとって有益な内容となるよう構成されています.

• プログラミング:組込みシステムの開発には,C 言語やC++,Java やPython に加えて,ときにはアセンブリ言語などの低レベル言語を用います.本書では,UML を用いた設計を実装に落とし込むプロセスについても触れるため,プログラミング経験を有することを前提とします.

• オブジェクト指向設計:UML はオブジェクト指向設計と密接に関係しています.特に,クラス図やステートマシン図を適切に活用するためには,オブジェクト指向の基本概念(カプセル化,継承,ポリモーフィズム)についての理解が求められます.

• 離散数学:組込みシステムの振る舞いをモデル化する際には,状態機械などの形式的なフレームワークを用いることがあります.そのため,オートマトン理論や記号論理学の基本的な知識があると,より深く理解できる内容となっています.


1 – 1 – 3 本書の構成

本章では,UML と組込みシステム,そして形式的検証について概説します.
第2 章では組込みシステムの基本概念とUML の概要について説明し,第3 章で組込みシステムのモデリングでよく利用される4 つの図について詳しく説明します.
第4 章では実践的なモデリングためのアプローチについて説明し,第5 章ではUML による振る舞いモデリングを行う際に重要な概念である状態機械について解説します.
第6 章では形式的検証,特にモデル検査による自動検証技術と,UML を用いたモデリングに形式的検証を導入するための枠組みについて説明します.第7 章ではケーススタディとして,組込みシステムの設計にどのようにUML を活用するかについて例を用いて説明します.
目次
目次



第1章 はじめに

1 – 1 本書の目的と対象読者

1 – 2 UML とは

1 – 3 組込みシステムとは

1 – 4 UML と形式的検証



第2章 UML と組込みシステムの基礎

2 – 1 UML の基本要素

2 – 2 UML と組込みシステム



第3章 UML 図の選択

3 – 1 クラス図

3 – 2 シーケンス図

3 – 3 ステートマシン図

3 – 4 アクティビティ図



第4章 実践的なモデリング

4 – 1 UML を用いたモデル駆動開発

4 – 2 デザインパターンとUML



第5章 状態遷移とステートマシン

5 – 1 状態機械

5 – 2 状態遷移のモデリング

5 – 3 階層構造と並行性



第6章 形式的検証とモデル検査

6 – 1 形式的検証の必要性

6 – 2 モデル検査の基礎

6 – 3 UML モデリングとモデル検査

6 – 4 既存のモデル検査ツール



第7章 ケーススタディ

7 – 1 IoT システム

7 – 2 組込み自動車制御システム

7 – 3 ロボティクス



参考文献

索引

著者紹介
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