まるっと解説 Python×ケモインフォマティクス データ収集から予測・生成まで

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商品説明
本書は、化学の分野に関する知識は持っているが情報学の知識はない読者を対象として書かれています。化学分野における新規材料開発や、効率的な研究開発を支援することを目的として、情報学の手法を活用する動きが出てきました。それが、ケモインフォマティクス( 化学情報学、厳密には違いますが、ここではマテリアルズインフォマティクスを含めて考えてください) です。雑誌やテレビで、生成AI を含めた人工知能(Artificial Intelligence, AI) に関する情報を目にしない日はないと言っても良いくらい生活に組み込まれているAI を、化学領域でも活用することへの注目度が増してきています。

著者らは普段、情報化学生物学会( CBI 学会) を中心に活動しています。2017 年にCBI 若手の会を立ち上げ、ケモインフォマティクスのスキルアップや情報共有を目的とした企画などを行っています。その企画の準備中に、化学分野の出身でプログラミングの経験は無いという研究者から受けた相談があります。それは、「上司からケモインフォマティクスで何かやってみて、と言われたが、何から着手したら良いか分からない」 というものでした。会社で上司から新しい技術を試すことを勧められるということは、大変素晴らしい機会であることは間違いありません。ですが、ケモインフォマティクスで出来ること( と出来ないこと) を理解していない状態で何かに着手したところで、上司が求める答えを出すことができるとは思えません。研究を進める上で、組織としての目的がありますので、その目的に向けて課題を設定し、その課題を解決( もしくは改善) できるように分析を行うことが重要です。そして、直面している課題がケモインフォマティクスの手法で解決できるものなのか否かを判断するためには、ケモインフォマティクスで出来ることを理解しておく必要があるのです。

そこで、情報学の知識やスキルはなくても、初歩からケモインフォマティクスを体験できることを目標にした書籍を執筆することを企画しました。インフォマティクス( 情報学) の書籍は高度な数式が並ぶことが多く、一見難しそうに見えるものが多くあります。もちろん、詳細や最先端の手法を理解するためには、高度な数学が必要です。ですが、ケモインフォマティクスで扱う手法のイメージを持つことが目的であれば、そこまで難しい数式は必要ありません( 高校数学のレベルで分かることも多くあります)。本書では、筆者らの専門である医薬品開発に関するデータ分析を中心に扱っていますが、手法は他のテーマであっても転用ができますので、実際に手を動かしてプログラミングをしてみてください。自分でコードの意味を考えながらプログラミングすることで、手法のイメージを定着させることができます。ケモインフォマティクスの目的は、「化学分野の研究開発に、情報学の立場から支援する」 ことだと考えています。シンプルな手法だったとしても、医薬品・材料開発に有効な知見を得ることができれば成功です。
目次
第1章 ケモインフォマティクスを始めるために

1.1 化学分野におけるインフォマティクス

1.1.1 従来の化学分野における研究と課題

1.1.2 ケモインフォマティクスの実際

1.1.3 ケモインフォマティクスを活用した物質開発の支援に向けて

1.2 Google Colabの使い方

1.2.1 環境構築

1.2.2 簡単な計算

1.2.3 変数の型

1.2.4 データ構造

1.2.5 プログラムの基本

1.2.6 データの可視化

1.2.7 RDKit

1.3 この章で使用したPythonコード



第2章 化合物の表記方法

2.1 化合物構造の表現方法

2.1.1 SMILES表記

2.1.2 InChI表記

2.1.3 MOL表記(SDF 表記)

2.1.4 複数化合物の表記方法

2.1.5 構造データの保存と読み込み

2.1.6 化合物の標記に関した応用研究

2.2 化合物の記述子情報

2.2.1 フィンガープリント

2.3 物理化学的な特性

2.4 この章で使用したPythonコード



第3章 化合物データベースを使う

3.1 代表的な化合物データベース

3.2 データベースへのアクセス

3.2.1 ウェブサイト経由でアクセスする方法

3.2.2 API を利用する方法

3.2.3 ローカルPC で利用する方法

3.3 応用編

3.3.1 PubChem APIを用いた化合物の類似性検索

3.3.2 化合物データベースを使う上で注意する点

3.4 この章で使用したPython コード



第4章 化合物の類似性探索

4.1 化合物の類似性の計算

4.1.1 類似度の計算

4.1.2 距離の計算

4.1.3 類似度と距離の比較

4.1.4 フィンガープリントの違いによる類似度の違い

4.2 ケミカルスペース

4.2.1 次元圧縮法

4.2.2 主成分分析 (PCA)

4.2.3 t-SNE

4.2.4 UMAP

4.3 クラスタリング

4.3.1 階層的クラスタリング

4.3.2 非階層的クラスタリング

4.4 この章で使用したPythonコード



第5章 記述子を使った特性予測

5.1 特性を予測すること

5.2 データの前処理

5.3 回帰モデル

5.3.1 回帰モデルの評価方法

5.3.2 重回帰モデル

5.3.3 正則化回帰モデル

5.3.4 ランダムフォレスト回帰モデル

5.4 判別モデル

5.4.1 判別モデルの評価方法

5.4.2 ロジスティック回帰モデル

5.4.3 ニューラルネットワークモデル

5.4.4 サポートベクターマシン

5.5 結果の解釈

5.5.1 線形モデルの係数

5.5.2 決定木の重要度

5.5.3 SHAP値

5.6 この章で使用したPythonコード



第6章 化合物の構造生成

6.1 逆解析

6.2 SMILESの生成

6.2.1 LSTMを使った構造生成

6.2.2 オートエンコーダーを使った構造生成

6.2.3 その他の構造生成

6.2.4 SELFIES:化合物の柔軟な表記方法

6.3 この章で使用したPythonコード



第7章 最適な実験条件の探索

7.1 逆解析による条件探索

7.2 応答曲面法

7.3 ガウス過程回帰を用いたベイズ最適化

7.3.1 ガウス過程回帰

7.3.2 ベイズ最適化

7.3.3 ハイパーパラメータの最適化

7.4 この章で使用したPythonコード



第8章 構造 (グラフ) を使った特性予測

8.1 グラフ畳み込みネットワーク (Graph convolutional network)

8.2 特性を予測する

8.3 ハイパーパラメータの調整

8.4 化合物の可視化、XAI

8.5 この章で使用したコマンド、設定ファイル

8.5.1 使用したkMoL のインストールコマンド

8.5.2 使用した主なkMoL コマンドと設定ファイル



第9章 今後の学習に向けて

9.1 データサイエンス一般

9.1.1 データ活用

9.2 統計学関連

9.2.1 統計一般

9.2.2 多変量解析

9.2.3 統計的モデル

9.3 プログラミング関連

9.3.1 Python

9.3.2 PyTorch

9.3.3 R を使ったケモインフォマティクス

9.4 機械学習・深層学習

9.4.1 機械学習

9.4.2 ベイズ最適化

9.4.3 深層学習

9.5 ケモインフォマティクス

9.5.1 ケモインフォマティクス一般

9.5.2 特性の予測

9.5.3 構造生成

9.5.4 実験計画法

9.5.5 学会関連
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