現代社会学理論研究 第20号

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商品説明
特集は「道徳・価値の『分断』を問う」。

道徳や価値は、これまで社会を統合し連帯させるものと考えられてきた。
本特集はその前提を反転させ、道徳や価値こそが他者を排除し、集団間に「分断」を生み出す側面に光を当てる。
ブルデューやラモンの象徴的境界論、ハーバーマスらの論争史、アーレントの思想を手がかりに、現代社会の対立を理論的・歴史的に読み解き、価値の複数性を保ちながら討議を可能にする社会学の姿勢を探る。

投稿論文は、難民申請中の仮放免者が生きる時間の構造、ノスタルジアに根ざしたアイデンティティ、若者のSNS利用における相互行為、笑い理論の再構築の4本。

書評では、見田宗介やマルクーゼの社会構想、労働社会学、遺品整理業から捉える現代の死、アニメ文化の社会学、破壊の社会学など7本を精緻に読み解く。

理論と実証の架橋を試み、社会学理論の最前線を示す一冊。
目次
◆特集に寄せて-伊藤美登里( 1)
◆道徳・価値・境界――象徴的境界の複層性と「分断」-村井重樹( 3)
◆後期近代の始まりと諸価値の分裂
――ハーバーマスとゾントハイマーの論争を読む- 橋本紘樹( 14)
◆「分断」の社会学における価値自由と道徳的真理への問い
――道徳社会学へのアーレントの意義-河合恭平( 30)


【論文】
◆難民申請中の仮放免者の置かれる時間構造と支援運動による当該構造の再編
――ピエール・ブルデューの議論に着目して-澁谷理子( 49)
◆「ノスタルジア」に基づくアイデンティティ
――自己物語の視点から-津田翔太郎( 62)
◆非対面的状況を意識して行われる相互行為
――全国/ 大都市若者調査によるソーシャルメディア利用の分析- 二方龍紀( 75)
◆『笑いの社会学』再考
――木村洋二の笑い理論から「ユーモアと笑いの社会学」へ-庄子諒( 88)


【書評】
◆射影としての文体
(書評対象書:德宮俊貴著『見田宗介における社会構想の社会学――人間の可能性の理論』)-浅野智彦(102)
◆労働の苦しみは消滅するか
(書評対象書:馬渡玲欧著『ヘルベルト・マルクーゼ――オートメーション・ユートピアの構想と展開』)-飯島祐介(108)
◆ハンナ・アーレントと『社会学的想像力』の文脈
(書評対象書:橋本摂子著『アウシュヴィッツ以後、正義とは誤謬である――アーレント判断論の社会学的省察』)-伊奈正人(114)
◆新たな労働状況への視座を求めて――知の遺産の継承と発展
(書評対象書:松永伸太朗・永田大輔著『労働社会学者・河西宏祐と労働者の共同性――「生活者としての労働者」の理論』)-金野美奈子(119)
◆「他者」の視点というユニークさ
(書評対象書:荻野昌弘・足立重和・山泰幸編著『破壊の社会学――社会の再生のために』)-好井裕明(125)
◆メディアに関する多様な実践と文脈の研究の可能性
(書評対象書:永田大輔著『アニメオタクとビデオの文化社会学――映像視聴経験の系譜』)-小林信重(131)
◆モノから現代の死を捉える
(書評対象書:藤井亮佑著『死が消滅する社会――遺品整理業をめぐる死とモノの社会学』)-中筋由紀子(136)
◆大会記録(141)
◆学会規約(144)
◆研究委員会規程(146)
◆編集委員会規程(147)
◆編集・投稿規程(148)
◆執筆規程・執筆規程細則(149)
◆役員・編集委員会(154)
◆編集後記(155)
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