本書対象地域は阿蘇の神話に彩られた歴史を持ち、阿蘇山を中心として独特の文化が育まれた。現代に入っても阿蘇山への畏敬の念は変わらないが、徐々に観光地として脚光を浴びていく。それまでの山深く、細く荒れた道は舗装され、縦横無尽にインフラが整えられた。その先には温泉地があり、各地で人が溢れ、賑わった。ほとんどの地域で営まれていた純農村的な暮らしぶりも一気に変わっていくこととなる。本書はこのように阿蘇地域が最も変化した昭和時代をたどる写真集である。昭和初期から戦中、戦後復興期、高度経済成長期などに撮影された写真をふんだんに収録し、当地域の変遷がわかるよう構成した。また「下筌ダム建設」や「菊池温泉の誕生」など当地域の特徴的な出来事はフォトコラムとして取り上げた。