本書は、著者の子供が実際に組織犯罪による誘拐未遂に遭った体験をもとに、「現代日本において子供はどのように狙われているのか」を記録したノンフィクション作品です。
事件は突然起きたものではなく、日常の中に潜んでいた前兆から始まっていました。
本書では、声掛け事案、不審車両、地理的条件、犯罪の組織性といった要素を一つひとつ紐解きながら、警察の初動対応や制度の壁、被害者側が置かれる立場の厳しさも率直に描いています。
さらに、事件後に著者が地域とともに取り組んだ見守り活動や、市民団体の立ち上げに至るまでの過程も収録。
恐怖を煽るための告発ではなく、「子供を守る社会の前提を更新するための記録」として書かれた一冊です。