【オンデマンドブック】マンガでわかる作曲・即興ー音楽は誰のものか?:ケージ、ベイリー、小杉・高橋、豊住、G.ルイスからAI時代の即興へ
  • 発売日:2026/09/08
  • 出版社:TPAF
  • ISBN:9784911500972

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【オンデマンドブック】マンガでわかる作曲・即興ー音楽は誰のものか?:ケージ、ベイリー、小杉・高橋、豊住、G.ルイスからAI時代の即興へ

【オンデマンドブック】マンガでわかる作曲・即興ー音楽は誰のものか?:ケージ、ベイリー、小杉・高橋、豊住、G.ルイスからAI時代の即興へ

通常価格 2,540 円(税込)
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  • 発売日:2026/09/08
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商品説明
同じ建物の中で、二つの演奏会が開かれようとしている。
Aホールでは、作曲家が長い時間をかけて書き上げた作品が演奏される。楽譜には音高、長さ、強弱、楽器編成が記され、演奏者たちは何度も練習を重ねている。
Bホールで行われるのは即興演奏である。演奏時間は30分。しかし、そこでどのような音が鳴るのかは、まだ誰も知らない。演奏者自身も、次の瞬間に何を弾くのかを完全には決めていない。
Aホールの音楽は作曲家のものなのだろうか。それでは、Bホールの音楽は演奏者のものなのだろうか。
本書では、ジョン・ケージの偶然性、小杉武久と高橋悠治の実験、グループ・音楽、タージ・マハル旅行団、カーデューとAMM、デレク・ベイリーの非イディオマティックな即興、豊住芳三郎の多様な共演、末冨健夫による録音、ジョージ・E・ルイスの《Voyager》、そして生成AIまでをたどる。
音楽について考えるとき、私たちは無意識のうちに「誰が作ったのか」を尋ねる。作品には作曲者名が記され、録音には演奏者名が表示される。著作権も印税も、音楽を特定の人物へ結びつける仕組みである。
しかし、実際に音楽が鳴る場所を見てみると、それほど単純ではない。
作曲家が書いた一つの音も、演奏者の身体を通過しなければ現実の響きにならない。即興演奏も、完全な無から生まれるのではなく、楽器の構造、身体の記憶、過去に聴いた音楽、共演者の音、会場の響きと結びついている。録音された音楽には、録音者、編集者、制作者、流通に携わる人々も関わっている。そして聴衆は、聴くことによって、その音へ新しい意味を与える。
音楽は、誰か一人が所有する完成品として生まれるのではない。複数の身体、判断、技術、記憶、制度が出会う場所で、出来事として発生する。だからといって、作者や責任を消してしまえばよいわけでもない。「音楽はみんなのものだ」という美しい言葉によって、演奏者の労働、録音者の仕事、文化的背景、権利や利益の問題が見えなくなることもある。そこで問われるのは、単に「作曲と即興のどちらが優れているか」ではない。
誰が音を決めるのか。
誰が他者の音に応答するのか。
誰が出来事を記録し、未来へ渡すのか。
そして、誰がその音の結果を引き受けるのか。二つのホールで、二つの30分が始まろうとしている。
まだ鳴っていない音に耳を澄ましながら、最初の問いを立てよう。
音楽は、誰のものなのだろうか。
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