ちょっと変、だけど真剣。
第1回鈴木六林男賞・第33回西東三鬼賞を受賞した木村オサムの不思議な味わいの第一句集。
《収録句より》
花疲れ鳩に他人のパンをやる
ワトソン君しゃぼん玉ならどうだろう
どちらかというとプールの隅にいた
夕立よ来いそのための石がある
丸刈りの男の長居終戦日
全員が無能な感じ芒原
どんぐりで払えるし見晴らしも良い
炬燵からあれこれと言うだけの人
この咬まれ跡は恋だな更衣
うすものを羽織り円錐笑いだす
卒業の筒と落第の円錐
一言も喋らず習うどんぐり語
そのことでどんぐりになったならすまん
待つことに慣れてどんぐり山となる
こうもりの和音の交差暮の春