IT社会のジャーナリズムはいかにあるべきか。現代メディアの最前線で活躍している11人に話を聞いた記録である。()内は現在の活動拠点。佐藤章(一月万冊)、山田厚史(デモクラシータイムス)、田淵俊彦(映像作家、35produce)、尾形聡彦(アーク・タイムズ)、升味佐江子(デモクラシータイムス)、渡辺周(Tansa)、高田昌幸(フロントラインプレス)、遠藤浩二(毎日新聞)、武田剛(屋久島ポスト)、前川喜平(『テレビ輝け!市民ネットワーク』)、依光隆明(News Kochi)
新聞は部数が激減、それにともない広告収入も減って経営基盤が不安定になり、かつての「ジャーナリズムの雄」の姿はほとんど消滅しつつある。テレビは2025年のフジテレビ問題に顕著なように、かつて自負した「文化事業」の面影をかなぐり捨て、いよいよ営利本位に走っている。代わって登場したのがユーチューブなどSNSによる情報発信だが、そこには新しいジャーナリズムのありかたを追及する真摯な営みがある一方で、SNS自体は無責任な情報の氾濫でもあり、それらの情報をスマホで見て、鵜呑みにした人びとが政治、社会を大きく動かすようにもなっている。
そういう状況下で、民主主義社会の維持に不可欠だともいわれてきたジャーナリズムという営為ははいかにして維持発展させることができるのか。矢野が主宰するウエブ<サイバー燈台>上のZoomサロン、Online塾DOORSで今年新年から、現代メディアの最前線で活躍しているジャーナリストおよびジャーナリズムの現状を憂慮している11人に話を聞いた。その内容をウエブ上で逐一報告してきたが、本書はそれをまとめたものである。各項末尾の追記は矢野の執筆である。
これからのジャーナリズムに関心のある方はぜひお読みください。なおこの作業は継続中、その後も続刊の予定で、最後にはいささかの提言もする予定である。