暗号資産及び ICO の会計上の取扱いに関する一考察

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商品説明
本書は2019年執筆・2020年発表の論文を、ほぼ原文のまま単著化したもので、記載は2019年時点の情報に基づく。著者の『仮想通貨・トークンに係る課税上の諸問題』が課税・税制面を主題としたのに対し、本書は会計学的側面とICO等の資金調達を扱う。
単著化の目的は、仮想通貨から暗号資産への呼称整理、IFRSs等を踏まえた会計基準化、ICO等への対応が進んだ混乱期・黎明期の記録を残すことにある。書籍化に伴う体裁変更を除き、「はじめに」「おわりに」も当時の記載を収録し、加筆修正は「単著刊行にあたって」と「謝辞」のみ。
なお、本論文は、企業会計基準委員会(ASBJ)提出論文である。
目次
第1章 暗号資産の意義と発展
1. 暗号資産を取り巻く環境の変化と会計上の議論の前提
2. 暗号資産の起源
3. 暗号資産の概念・定義
(3-1)OECDによる仮想通貨・暗号通貨の定義
(3-2)FATFによる仮想通貨・仮想資産の定義
(3-3)IMFによる仮想通貨・暗号通貨の定義
(3-4)G20サミットにおける宣言
(3-5)わが国における暗号資産及び電子記録移転権利の定義
(1)わが国の資金決済法上の暗号資産の定義
(2)わが国の金融商品取引法上の電子記録移転権利の定義
(3-6)ステーブルコインを巡る国際社会の動向
4. 会計上の取扱いに関する国際的動向と暗号通貨の定義
5. 社会的選択のフェーズにある暗号資産をめぐる環境

第2章 暗号資産等に関する会計上の取扱いの現状と検討
1. わが国における実務対応報告第38号の公表
(1-1)既存の会計基準との関係
(1)外国通貨としての会計処理の検討内容
(2)金融資産としての会計処理の検討内容
(3)トレーディング目的で保有する棚卸資産としての会計処理の検討内容
(4)無形固定資産としての会計処理の検討内容
(1-2)活発な市場の判断基準の検討
(1-3)活発な市場が存在する暗号資産の期末評価の会計処理
(1-4)活発な市場が存在しない暗号資産の期末評価の会計処理
(1-5)活発な市場の判断の変更時の取扱い
(1-6)暗号資産の売却損益の認識と損益計算書への純額表示
(1-7)暗号資産に関する注記事項
(1-8)実務対応報告第38号におけるICOへの言及
2. IFRSsによる暗号通貨の会計上の取扱い
(2-1)暗号通貨の無形資産該当性の検討
(2-2)IAS第38号「無形資産」を適用した場合の会計処理
(1)暗号通貨に原価モデルを適用した場合の会計処理
(2)暗号通貨に再評価モデルを適用した場合の会計処理
(2-3)暗号通貨の「金融資産」該当性の検討
(2-4)暗号通貨の「現金」該当性の検討
(2-5)暗号通貨の「棚卸資産」該当性の検討
(2-6)暗号通貨に関する開示要求
3. わが国の暗号資産とIFRSsの暗号通貨の取扱いの差異

第3章 暗号資産・トークンの技術的バックボーン

第4章 暗号資産を含むトークンの性質

第5章 暗号資産の会計上の取扱いに関する考察
1. いわゆるマイニング(保証作業)に係る会計上の取扱い
(1-1)PoWを採用する暗号資産を保証作業によって取得した場合の会計処理
(1-2)PoS及びPoIを採用する暗号資産を保証作業によって取得した場合の会計処理
(1-3)PoBを採用する暗号資産を取得した場合の会計処理
(1-4)クラウドマイニングに係る会計上の取扱い
2. 会計上の「現金」該当性に関する検討
3. ステーブルコインの類型と会計上の取扱い
4. ノンファンジブルトークンの会計上の取扱い
5. ハードフォークに関する会計上の取扱い
6. エアードロップに関する会計上の取扱い
7. 暗号資産に関する会計上のその他の論点
(7-1)暗号資産による給与支払い時の会計上の取扱い
(7-2)暗号資産証拠金取引の会計上の取扱い
(7-3)暗号資産貸付時の会計上の取扱い
(7-4)暗号資産同士を交換した場合の会計上の取扱い
(7-5)暗号資産を支払手段として使用した場合の会計上の取扱い

第6章 IFRSs及び諸外国のICOの会計上の取扱いの検討
1. スタッフペーパー(AP4C)によるICOに関する検討
(1-1)ICOで発行された暗号資産の「純資産」該当性
(1-2)ICOで発行された暗号資産の「金融負債」該当性
(1-3)ICOで発行された暗号資産の「非金融負債」該当性
(1-4)ICOで発行された暗号資産の「収益」該当性
(1-5)適用するIFRSsがない場合の対応
(1-6)AP4Cの内容に対する検討
2. フランス共和国におけるICO及びトークンの会計上の取扱いの検討
(2-1)ICOによるトークン発行者の会計処理
(1)有価証券又は資本性金融商品類似のトークンを発行した場合
(2)その他トークンを発行した場合
(2-2)ICOにより発行されたトークン保有者の会計処理
(1)自己が使用する目的で保有する場合の会計処理
(2)キャピタルゲインを目的とする投資目的で保有する場合
3. リトアニア共和国におけるICO及びトークンの会計上の取扱いの検討
(3-1)ICOによるトークン発行者の会計処理
(1)ICO実施前に発生する費用の会計処理
(2)安定した活発な市場で売買が開始された場合の会計処理
(3)ペイメントトークンの会計処理
(4)ユーティリティトークンの会計処理
(5)セキュリティトークンの会計処理
(3-2)ICOにより発行されたトークン保有者の会計処理
(1)ペイメントトークンの会計処理
(2)ユーティリティトークンの会計処理
(3)セキュリティトークンの会計処理

第7章 わが国におけるICOの会計上の取扱いに係る試論
1. トークンの類型に応じた会計処理の検討
(1-1)セキュリティトークンの会計上の取扱い
(1)法的形式を優先して負債とする場合
(2)収益として認識する場合
(3)純資産の部における資本金とする場合
(4)負債と資本及び利益に関する議論の方向性
(1-2)暗号資産型トークンの会計上の取扱い
(1-3)法定通貨型トークンの会計上の取扱い
(1-4)会員権型トークン(優待型トークン)の会計上の取扱い
(1-5)商品券型トークン(プリペイド型トークン)の会計上の取扱い
(1-6)プラットフォーム(アプリケーション)型トークンの会計上の取扱い
2. 自己保有トークンの会計上の取扱いの検討
(2-1)取得者の保有するトークンの取得後の取扱い
(2-2)ICOで自社発行した自己保有トークンの発行後の取扱い
3. 自社発行トークンを事後的に取得した場合の会計上の取扱い
4. ストックオプション類似のトークン無償発行の会計上の取扱い
5. 収益認識に関する会計基準への対応
(5-1)発行したトークンの変動対価該当性の検討
(5-2)買戻契約該当性の検討
(5-3)トークンに付した権利の行使と非行使に関する会計処理

第8章 ICOに関する会計上の取扱いの事例の検討
1. IFRSs適用会社のICO事例の検討
(1-1)Metaps Plus Inc.のICOに関する一連の会計処理
(1)PLC購入者からEtherが払い込まれた時点
(2)暗号資産取引所CoinRoom開設時
(3)繰延収益の収益への振替え
(4)四半期末の期末時点
(5)無形資産として計上した暗号資産の売却時
(6)棚卸資産として計上した暗号資産の売却時
(7)自社発行自社保有のPLC及びその他の保有暗号資産
(1-2)Metaps Plus Inc.のICOに関する会計処理の検討
2. 日本会計基準適用会社のICO事例の検討
(2-1)ルーデンのICOに関する一連の会計処理
(1)RDC購入者からEtherが払い込まれた時点
(2)自社保有分としてRDCを発行した時点
(3)(1)で調達したEtherを売却した時点
(4)(1)で調達したEtherでホワイトペーパー記載の資金使途の支払いを行う場合
(5)期末に(1)で調達したEtherを保有している場合
(6)プラットフォーム完成及びサービス提供開始時
(2-2)ルーデンのICOに関する会計処理に関する検討
3. ICOにおける負債認識の問題点の検討
(3-1)発行したトークンの市場価格が下落した場合
(3-2)発行したトークンの市場価格が上昇した場合
(3-3)ICOで発行したトークンの時価と会計処理の問題点
4. ICOに関するわが国のディスクロージャーの提言
5. 今後のわが国におけるICOの活用可能性
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