祝!栗山英樹さん
2026年 野球殿堂入り
2026年1月15日、競技者表彰エキスパート表彰から栗山英樹さんが殿堂入りとなりました。おめでとうございます!
野球殿堂とは
野球殿堂は、日本の野球の発展に大きく貢献した方々の功績を永久に讃え、顕彰するために1959年に創設されました。野球発祥の地である米国では、1939年に野球殿堂が創設され、日本の殿堂の20年先輩になります。「殿堂」とは英語では、"Hall of Fame"といわれ、直訳すると「名誉の殿堂」という意味になります。殿堂入りされた方々の表彰レリーフ(ブロンズ製胸像額)を、野球殿堂博物館内の殿堂ホールに掲額し、永久にその名誉を讃えます。野球殿堂入りには競技者表彰と特別表彰があります。
(公益財団法人 野球殿堂博物館 公式ホームページより引用)


今回のキーワード
栗山店長コメント
全国各地で、夏の甲子園を目指す球児たちの熱戦が繰り広げられるこの季節、本棚からふと手に取る本も野球を題材にしたものが多くなります。 今回はそこから数冊ピックアップして、特に私が心を動かされた、登場人物の印象的な言葉をご紹介させていただきます。
ぜひそんな瞬間を、この作品を通じて味わってください。
栗山店長コメント
栗山店長コメント
実は初版の際、巻末の解説を書かせてもらったのですが、改めて読み返してみると、当時とはまた違ったところに感じ入り、多くのことを学ばせてもらいました。
舞台は夏の甲子園、決勝再試合のクライマックス。
「久保の奴、何言ってたんだ?」
「すげえなって」
「何だって?」
「すごい試合だってさ」
「あいつがそんなことを?」
「俺の聞き間違いじゃなければね」
「あり得ねえよ。あいつがさ……」
「奴もやっと分かったんじゃないの」
「何を」
「野球って、面白いだろうが。あいつみたいにいつも自分のことばかり考えて、ぎりぎり追いこんでると、そんなことを考えてる暇もないかもしれないけど、本当に野球って面白いよな」
「今さら何言ってるのかね。そんなの、当たり前じゃねえかよ」
思い出すのは2023年のWBC、村上宗隆選手の一打で劇的な逆転サヨナラ勝利を収めた準決勝、試合後の記者会見で自然に口をついた言葉が「野球、すげぇー!」でした。
やり尽くしていくからこそ感じられる、あの幸福感。
魂が震える、打ち込んできて本当に良かったと思える瞬間です。
ぜひそんな瞬間を、この作品を通じて味わってください。

人のために尽くすことが、どれだけ素晴らしいものであるか。
栗山店長コメント
甲子園球場のグラウンド整備を担う「阪神園芸」に就職した主人公は、入社してまもなく、先輩社員の温かくも厳しい言葉に打ちのめされます。
「高校野球でも、プロでも、選手が楽しそうに、のびのびプレーしてる。それを見たお客さんたちが、よろこんでる。感動して、拍手喝采してる。それだけで、グラウンドキーパーは満足なんや。結果として感謝されることがあったとしてもな、それを目的にしたらあかんやろ」
その後、真摯に土と向き合い、仲間たちと支え合いながら、少しずつ成長していった主人公は、ある日こんな思いを抱きます。
百年先も、かわらず土と天然芝のグラウンドを守れているのだろうか。
二百年先、多くのAIが働く世界でも、人間のグラウンドキーパーが土を均し、水をまいているのだろうか。
三百年先、人々がビール片手にナイターを観る、平和な世の中がつづいているのだろうか。
グラウンドキーパーのみならず、「裏方」と呼ばれる方々の思いは、野球を支えてくれているだけでなく、多くの人に元気と勇気を与えてくれます。
人のために尽くすことが、どれだけ素晴らしいものであるか。
この物語を通じて、きっと実感してもらえると思います。

一人ひとりの野球への純粋な思いに共感できるからこそ、物語にどんどん引き込まれていく
栗山店長コメント
栗山店長コメント
私も子どもの頃、自分にしか投げられないボール、誰にも打たれない魔球を投げてみたいと夢見たものですが、これはまさしくそんな「魔球」をモチーフとしたミステリーです。
物語のキーマンの一人、ある事件の容疑者が取り調べで語った供述の内容に、こんな言葉がありました。
去年の秋、私は新たな生きがいを見つけました。昭和町の子供たちを中心にした少年野球チームのコーチをさせてもらえることになったのです。私はこれを、自分が野球に関われる最後のチャンスだと思い、懸命に務めました。私にとって久々の充実した日々でした。白球を握れるというだけで、胸の中から熱いものがこみあげ、叫びたくなるような気分でした。
この作品、登場する人物一人ひとりの野球への純粋な思いに共感できるからこそ、物語にどんどん引き込まれていくのだろうと思いました。
そして、その純粋な思いには、日本の野球に根付く「誰かのために」という自己犠牲の精神が根底にあるからこそ、ストーリーが展開し、彼らの思いが複雑に絡まり出すにつれ、哀しさや切なさが折り重なっていくのだと思います。
東野さんの初期の作品を代表する傑作に、きっと感情を揺さぶられます。

栗山英樹氏と有志による
北海道栗山町の手作り天然芝球場
栗の樹ファーム
栗山店長からのご挨拶
自分の人生で経験できることは限られていますが、私たちは「本」を通じて先人の素晴らしい経験や考え方を学ぶことができます。
また、人としての大切な情緒を熟成するには、動画だけでなく文字から取り入れ、自分の頭で考える時間がどうしても必要だと私は思うのです。
そこで今回、こんな場所を作ってもらいました。
大変な時代だからこそ、自分の助けになる一冊と出会うきっかけになったら嬉しいです。
栗山英樹書店について
北海道日本ハムファイターズ、野球日本代表「侍ジャパン」を監督として率いた栗山英樹さん。この連載では毎回、その真摯で“実践的”な人生論に根差した書籍たちをご紹介いただきます。
2026-07-16
栗山店長からのご挨拶
自分の人生で経験できることは限られていますが、私たちは「本」を通じて先人の素晴らしい経験や考え方を学ぶことができます。
また、人としての大切な情緒を熟成するには、動画だけでなく文字から取り入れ、自分の頭で考える時間がどうしても必要だと私は思うのです。
そこで今回、こんな場所を作ってもらいました。
大変な時代だからこそ、自分の助けになる一冊と出会うきっかけになったら嬉しいです。

栗山 英樹
(くりやま ひでき)
1961年東京都生まれ。監督として2016年に北海道日本ハムファイターズを日本一に、2023年には侍ジャパンをWBC世界一に導く。2024年、日本ハム球団の最高責任者であるCBOに就任。『信じ切る力』(講談社)、『監督の財産』(ワニブックス)、『栗山英樹の思考』(ぴあ)など著書多数。2026年1月に『栗山英樹がトップ経営者から引き出した逆境を突破するための金言』(HNK出版)を発売。

著書一覧はこちら
前半 / ジュンク堂書店現役書店員 大賞受賞
後半 / 犬怪寅日子さんインタビュー

