祝!栗山英樹さん

2026年 野球殿堂入り

2026年1月15日、競技者表彰エキスパート表彰から栗山英樹さんが殿堂入りとなりました。おめでとうございます!

野球殿堂とは

野球殿堂は、日本の野球の発展に大きく貢献した方々の功績を永久に讃え、顕彰するために1959年に創設されました。野球発祥の地である米国では、1939年に野球殿堂が創設され、日本の殿堂の20年先輩になります。「殿堂」とは英語では、"Hall of Fame"といわれ、直訳すると「名誉の殿堂」という意味になります。殿堂入りされた方々の表彰レリーフ(ブロンズ製胸像額)を、野球殿堂博物館内の殿堂ホールに掲額し、永久にその名誉を讃えます。野球殿堂入りには競技者表彰と特別表彰があります。

公益財団法人 野球殿堂博物館 公式ホームページより引用)

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今回のキーワード

栗山店長コメント

全国各地で、夏の甲子園を目指す球児たちの熱戦が繰り広げられるこの季節、本棚からふと手に取る本も野球を題材にしたものが多くなります。 今回はそこから数冊ピックアップして、特に私が心を動かされた、登場人物の印象的な言葉をご紹介させていただきます。

ぜひそんな瞬間を、この作品を通じて味わってください。

大延長
大延長

大延長

    堂場 瞬一

/

実業之日本社

/

¥946
高校野球小説の決定版!

夏の甲子園100回大会記念 スペシャルカバー!
[イラストレーター]げみ

初出場でありながら、大会屈指の好投手を擁して勝ち上がった、新潟の公立進学校・新潟海浜。
甲子園の常連で、破壊的な打撃力を誇る、東京の私立・恒正学園。
両校間で行われた夏の全国高等学校野球選手権大会・決勝戦は、
延長15回の熱闘に決着がつかず、優勝決定は翌日の再試合に持ち越された。
監督は大学時代のバッテリー同士で、海浜のエースとキャプテン、
恒正の四番バッターは、リトルリーグのチームメート。
甲子園球場に出現した奇跡の大舞台で、
互いの手の内を知り尽くしたライバルたちの人生が交差する。
エースの負傷欠場、主力選手の喫煙発覚など、
予期せぬ事態に翻弄されながらも“終わらない夏”に決着をつけるため、
死闘を続ける男たちの真摯な姿、
<甲子園優勝>をとりまく数多の欲望の行方を俊英が迫力の筆致で描く、
高校野球小説の最高傑作!
詳細はこちら
高校野球小説の決定版!

夏の甲子園100回大会記念 スペシャルカバー!
[イラストレーター]げみ

初出場でありながら、大会屈指の好投手を擁して勝ち上がった、新潟の公立進学校・新潟海浜。
甲子園の常連で、破壊的な打撃力を誇る、東京の私立・恒正学園。
両校間で行われた夏の全国高等学校野球選手権大会・決勝戦は、
延長15回の熱闘に決着がつかず、優勝決定は翌日の再試合に持ち越された。
監督は大学時代のバッテリー同士で、海浜のエースとキャプテン、
恒正の四番バッターは、リトルリーグのチームメート。
甲子園球場に出現した奇跡の大舞台で、
互いの手の内を知り尽くしたライバルたちの人生が交差する。
エースの負傷欠場、主力選手の喫煙発覚など、
予期せぬ事態に翻弄されながらも“終わらない夏”に決着をつけるため、
死闘を続ける男たちの真摯な姿、
<甲子園優勝>をとりまく数多の欲望の行方を俊英が迫力の筆致で描く、
高校野球小説の最高傑作!
詳細はこちら

栗山店長コメント

栗山店長コメント


実は初版の際、巻末の解説を書かせてもらったのですが、改めて読み返してみると、当時とはまた違ったところに感じ入り、多くのことを学ばせてもらいました。

舞台は夏の甲子園、決勝再試合のクライマックス。
「久保の奴、何言ってたんだ?」
「すげえなって」
「何だって?」
「すごい試合だってさ」
「あいつがそんなことを?」
「俺の聞き間違いじゃなければね」
「あり得ねえよ。あいつがさ……」
「奴もやっと分かったんじゃないの」
「何を」
「野球って、面白いだろうが。あいつみたいにいつも自分のことばかり考えて、ぎりぎり追いこんでると、そんなことを考えてる暇もないかもしれないけど、本当に野球って面白いよな」
「今さら何言ってるのかね。そんなの、当たり前じゃねえかよ」


思い出すのは2023年のWBC、村上宗隆選手の一打で劇的な逆転サヨナラ勝利を収めた準決勝、試合後の記者会見で自然に口をついた言葉が「野球、すげぇー!」でした。

やり尽くしていくからこそ感じられる、あの幸福感。
魂が震える、打ち込んできて本当に良かったと思える瞬間です。

ぜひそんな瞬間を、この作品を通じて味わってください。


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人のために尽くすことが、どれだけ素晴らしいものであるか。

あめつちのうた
あめつちのうた

あめつちのうた

    朝倉 宏景

/

講談社

/

¥946
「甲子園の神整備」で知られる、グラウンド整備の職人集団「阪神園芸」――。
絶対に泣く青春×お仕事小説!


この夏も人生も、一度きり。

運動神経ゼロの雨宮大地は高校卒業後、野球の聖地・甲子園で働くことに。グラウンド整備を請け負う職人集団「阪神園芸」の新人として憧れの地を踏むも、仕事は失敗続き。落ち込む大地だったが、夢に向かってもがく同世代の仲間たちと出会い、自分の弱さと向き合うことを決意し――。涙の青春×お仕事小説!

「お前は、ただの物知りになりたいのか?」 夏木林太郎は、一介の高校生である。幼い頃に両親が離婚し、さらには母が若くして他界したため、小学校に上がる頃には祖父の家に引き取られた。以後はずっと祖父との二人暮らしだ。祖父は町の片隅で「夏木書店」という小さな古書店を営んでいる。その祖父が突然亡くなった。面識のなかった叔母に引き取られることになり本の整理をしていた林太郎は、書棚の奥で人間の言葉を話すトラネコと出会う。トラネコは、本を守るために林太郎の力を借りたいのだという。 お金の話はやめて、今日読んだ本の話をしよう--。 感涙の大ベストセラー『神様のカルテ』著者が贈る、21世紀版『銀河鉄道の夜』! 【編集担当からのおすすめ情報】 米国、英国をはじめ、世界35カ国以上で翻訳出版されている ロングセラー、待ちに待たれた文庫化! 「おじいさんは、ここですばらしい古書店を開いている。魅力ある書物をひとりでも多くの人に届けるためにな。そうすることで歪んだものが少しずつでも真っ当な姿に戻るのだという信念がある。それがすなわち、おじいさんが選んだ新しいやり方だ。華々しい道のりではないが、おじいさんらしい気概にあふれた選択ではないかね」--本文より

詳細はこちら
「甲子園の神整備」で知られる、グラウンド整備の職人集団「阪神園芸」――。
絶対に泣く青春×お仕事小説!


この夏も人生も、一度きり。

運動神経ゼロの雨宮大地は高校卒業後、野球の聖地・甲子園で働くことに。グラウンド整備を請け負う職人集団「阪神園芸」の新人として憧れの地を踏むも、仕事は失敗続き。落ち込む大地だったが、夢に向かってもがく同世代の仲間たちと出会い、自分の弱さと向き合うことを決意し――。涙の青春×お仕事小説!
詳細はこちら

栗山店長コメント


甲子園球場のグラウンド整備を担う「阪神園芸」に就職した主人公は、入社してまもなく、先輩社員の温かくも厳しい言葉に打ちのめされます。

「高校野球でも、プロでも、選手が楽しそうに、のびのびプレーしてる。それを見たお客さんたちが、よろこんでる。感動して、拍手喝采してる。それだけで、グラウンドキーパーは満足なんや。結果として感謝されることがあったとしてもな、それを目的にしたらあかんやろ」

その後、真摯に土と向き合い、仲間たちと支え合いながら、少しずつ成長していった主人公は、ある日こんな思いを抱きます。

百年先も、かわらず土と天然芝のグラウンドを守れているのだろうか。
二百年先、多くのAIが働く世界でも、人間のグラウンドキーパーが土を均し、水をまいているのだろうか。
三百年先、人々がビール片手にナイターを観る、平和な世の中がつづいているのだろうか。


グラウンドキーパーのみならず、「裏方」と呼ばれる方々の思いは、野球を支えてくれているだけでなく、多くの人に元気と勇気を与えてくれます。

人のために尽くすことが、どれだけ素晴らしいものであるか。
この物語を通じて、きっと実感してもらえると思います。


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一人ひとりの野球への純粋な思いに共感できるからこそ、物語にどんどん引き込まれていく

魔球
魔球

魔球

    東野 圭吾

/

講談社

/

¥770
9回裏2死満塁、春の選抜高校野球大会、開陽高校のエース須田武志は、最後に揺れて落ちる“魔球”を投げた!すべてはこの1球に込められていた……捕手北岡明は大会後まもなく、愛犬と共に刺殺体で発見された。野球部の部員たちは疑心暗鬼に駆られた。高校生活最後の暗転と永遠の純情を描いた青春推理。

「武士道といふは、死ぬ事と見付けたり」の一句があまりに有名な「葉隠」。
過激思想の書と誤解されやすいが、その真髄は「死という劇薬」こそが自由や情熱、生きる力を与えるという逆説的な「生の哲学」である――。
「葉隠」の処世訓の精髄を読み解きながら、凝縮された三島の思想に触れられる。時を超えて現代人の心に強く訴え続ける名著。「葉隠」現代語訳付。

詳細はこちら
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栗山店長コメント

栗山店長コメント


私も子どもの頃、自分にしか投げられないボール、誰にも打たれない魔球を投げてみたいと夢見たものですが、これはまさしくそんな「魔球」をモチーフとしたミステリーです。

物語のキーマンの一人、ある事件の容疑者が取り調べで語った供述の内容に、こんな言葉がありました。

去年の秋、私は新たな生きがいを見つけました。昭和町の子供たちを中心にした少年野球チームのコーチをさせてもらえることになったのです。私はこれを、自分が野球に関われる最後のチャンスだと思い、懸命に務めました。私にとって久々の充実した日々でした。白球を握れるというだけで、胸の中から熱いものがこみあげ、叫びたくなるような気分でした。

この作品、登場する人物一人ひとりの野球への純粋な思いに共感できるからこそ、物語にどんどん引き込まれていくのだろうと思いました。
そして、その純粋な思いには、日本の野球に根付く「誰かのために」という自己犠牲の精神が根底にあるからこそ、ストーリーが展開し、彼らの思いが複雑に絡まり出すにつれ、哀しさや切なさが折り重なっていくのだと思います。

東野さんの初期の作品を代表する傑作に、きっと感情を揺さぶられます。


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栗山英樹氏と有志による
北海道栗山町の手作り天然芝球場

栗の樹ファーム

栗山店長からのご挨拶

自分の人生で経験できることは限られていますが、私たちは「本」を通じて先人の素晴らしい経験や考え方を学ぶことができます。
また、人としての大切な情緒を熟成するには、動画だけでなく文字から取り入れ、自分の頭で考える時間がどうしても必要だと私は思うのです。
そこで今回、こんな場所を作ってもらいました。
大変な時代だからこそ、自分の助けになる一冊と出会うきっかけになったら嬉しいです。

あの夏のクライフ同盟
あの夏のクライフ同盟

あの夏のクライフ同盟

    増山 実

/

幻冬舎

/

¥1,980

(本体価格)

14歳のおれたちは自転車を走らせた。
サッカーの“神”に会うという夢を乗せて。
恋愛、友情、夢、大人への憧れと逃避……。
傑作青春小説。

しっかり者だがどこか流されがちなぺぺ、気弱なオカルト好きのツヨシ、運動神経抜群で人気者のサトル、ムードメーカーのエロ番長・ゴロー。北九州に住む中学生4人組は、いつでも一緒のサッカー仲間だ。そんな彼らのもとに歓喜と絶望のニュースがやって来た。大ファンで、雑誌で見かけてはサッカーの「神」と崇めてきたヨハン・クライフ。彼がオランダ代表で出場するW杯が日本初の生中継されるが、九州は放送地域外だという。馬鹿馬鹿しくも時に切ない日々を過ごしながら、4人は“クライフ同盟”の名の下に秘密の計画を進めていく。大型台風が接近する中、放送を見届けることはできるのか?
詳細はこちら

おすすめポイント

最近、”美しいサッカー”という言葉に惹かれヨハン・クライフのことを書いた本を何冊か買ってみたのですが、この作品はいわゆるサッカー論ではなく青春小説。しかも主人公の4人”14歳のおれたち”はなんと私と同世代! 憧れのアイドルはもちろん、中二時代、中2コース、平凡パンチ、GORO、ノストラダムスの大予言、スプーン曲げなど作品に登場する何もかもが懐かしく、他人にとってはどうでもいいものでも自分にはこれ以上大切なものはないと思えた、そんな青春時代を思い出させてくれました。
大人になるまでに誰もが経験する葛藤や苦労、それを抱えているからこそ本当に大切なものを大切だと感じられる純粋な思い、そして元気でいるだけで喜んでくれる家族の存在、読んでいて両親の思いに直に触れた気持ちになりました。
人と人との接点が希薄なこんな時代だからこそ、これだけは大切に! もし自分は一人だと感じる瞬間があるのなら、尚更こんな世界に浸ってください。

栗山英樹書店について

北海道日本ハムファイターズ、野球日本代表「侍ジャパン」を監督として率いた栗山英樹さん。この連載では毎回、その真摯で“実践的”な人生論に根差した書籍たちをご紹介いただきます。

2026-07-16

栗山店長からのご挨拶


自分の人生で経験できることは限られていますが、私たちは「本」を通じて先人の素晴らしい経験や考え方を学ぶことができます。
また、人としての大切な情緒を熟成するには、動画だけでなく文字から取り入れ、自分の頭で考える時間がどうしても必要だと私は思うのです。
そこで今回、こんな場所を作ってもらいました。
大変な時代だからこそ、自分の助けになる一冊と出会うきっかけになったら嬉しいです。


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栗山 英樹

(くりやま ひでき)

1961年東京都生まれ。監督として2016年に北海道日本ハムファイターズを日本一に、2023年には侍ジャパンをWBC世界一に導く。2024年、日本ハム球団の最高責任者であるCBOに就任。『信じ切る力』(講談社)、『監督の財産』(ワニブックス)、『栗山英樹の思考』(ぴあ)など著書多数。2026年1月に『栗山英樹がトップ経営者から引き出した逆境を突破するための金言』(HNK出版)を発売。

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著書一覧はこちら

羊式型人間模擬機
羊式型人間模擬機

第12回ハヤカワSFコンテスト 大賞受賞作

羊式型人間模擬機

    犬怪 寅日子

/

早川書房

/

¥1,760

(本体価格)

男性が死の間際に「御羊」に変身する一族に仕える「わたくし」はその肉を捌き血族に食べさせることを生業とするアンドロイド。ついに大旦那が御羊になったある日、「わたくし」は儀式の準備を進めるが、一族の者たちは「御羊」に対して複雑な思いを抱いていた
商品詳細

前半 / ジュンク堂書店現役書店員 大賞受賞

後半 / 犬怪寅日子さんインタビュー