■生誕100年 茨木のり子 倚りかからない人生貫いた詩人
「自分の感受性」を守り続ける
今年は詩人・茨木のり子の生誕100年、没後20年にあたる。1926年6月12日に生まれた茨木は、2006年2月17日に死去した。昨年発売された『茨木のり子全詩集新版』をはじめ詩集や関連本はいまでも好調な売れ行きだ。「現代詩の長女」と呼ばれ、戦後詩を代表する詩人の一人であった茨木は、昭和天皇の戦争責任発言を批判する詩や「君が代」が流れた際に立ち上がらなかったことを歌った詩などを発表し、反戦、反権力の姿勢を貫き通した。国旗損壊等処罰法案が審議中で、国家情報局が設置され、憲法改悪が公然と言われる中、「倚りかからず」に「自分の感受性」を守り続けた茨木の詩と人生にあらためて目を向けた。
●【作品から】『歳月』は亡き夫への「ラブレター」
反戦、反権力、信念に基づいた詩
文聖姫
茨木のり子は生涯、韓国詩訳を含む約300篇の詩を残した。数多い茨木の詩の中から、ほんのいくつかを紹介する。
●【ハングルを学ぶ】茨木と韓国の関わりを研究金智英さん(日韓比較文学)に聞く
「隣国語をやる人があまりにも少なく、それで交流などと言ってもはじまらない」
桜井泉
茨木のり子を語る上で欠かせないのが、「隣の国のことば」の習得である。現在とは違い学習機会も教材も不十分だった時代に韓国語にこだわった背景には、何があったのだろうか。
●【編集者に聞く】『茨木のり子全詩集 新版』が好評の入谷芳孝さん
編集するきっかけは谷川俊太郎さんとの出会い
まとめ/文聖姫
昨年秋に岩波書店から出版された『茨木のり子全詩集 新版』(以下「新版」)が好評だ。9020円(税込)という高額にもかかわらず、「あっと言う間に増刷が決まった」(編集を担当した入谷芳孝さん)という。入谷さんに話を聞いた。
●今でも保存されている茨木の自宅
写真/高波淳
茨木のり子が東京都保谷市(現・西東京市)東伏見に家を建てたのは1958年10月のことだ。建築家のいとこ、静子さんと一緒に設計した。自宅には茨木のこだわりが随所に見られる。茨木は、夫・三浦安信が死去した後も、亡くなるまで一人でこの家に住み続けた。現在は、おいで医師の宮崎治さん夫妻が管理しており、当時のまま保存されている。一部を写真で紹介する。
◆活動開始から10年 茨木のり子の家を残したい会
文聖姫
●【インタビュー】おいの宮崎治さんに聞く
料理が得意だった伯母
聞き手・まとめ/文聖姫
おいだからこそ知る茨木のり子の人となりについて、宮崎治さんにインタビューした。
◆【読者投稿】私と茨木のり子
◆茨木のり子を知るための6冊