「僕が殺しました、ええ」――地の底で告げる残酷な真実とは? 国家の思惑が渦巻く地球で少年の影は静かに牙を剥くことに…。
「ヒカルくん。大変なことになってるんだ」
ソリューズから告げられたのは、地球で起きている異常現象
だった。赤い月、幽霊騒ぎ、重力の異常、ネットワークの
誤作動――大陸で起きていたエネルギーの異常と似た現象が、
日本だけでなく世界各地で発生しているという。さらに日本
政府はその原因を異世界人に求め、セリカや葉月にまで調査の
手を伸ばしていた。ヒカルはラヴィア、ソリューズとともに日本へ
向かい、マスクボーイとして日本政府と対峙する。
総理大臣、次世界対策本部、日都新聞の記者たち、
そして異世界の力を狙うアメリカ――さまざまな思惑が絡み合い、
ヒカルたちの存在はますます世界の注目を集めていく。
だが、混乱は始まりにすぎなかった。
アメリカに出現した巨大なゴーレム、姿を消していた歌姫ディーバ、
聖都アギアポールで頻発する地震、モンスターがはびこる地下の“大穴”。
すべての異変は、やがてひとつの場所へと収束していく。
大穴の奥でヒカルたちが見たのは、出産を控えていたはずの
タリスことタータライス=レヴィアタンの変わり果てた姿だった。
彼女の子は、異形のデスワームへと変貌していた。
ヒカルの影、ラヴィアの炎、ポーラの祈り、
そしてディーバの歌が交錯するなか、神話級の死闘が始まる。
かつての真統大戦、神々の加護、ヒカルだけが持つソウルボード。
最後の力を振り絞ってタータライスが遺したある言葉ーー。
世界を滅ぼそうとする何者かの存在は、すでに見えている。
「天の配剤だなんて言わせない」
これは運命ではない。ヒカルが自分で選んだ道だ。