複数の現実が同時に存在する「多世界解釈」を新たな都市ガバナンスに――定住社会、国民国家を前提とした都市社会のあり方への試論。
「量子都市ガバナンス」とは、グローバル化/都市化のもとでの「開発と都市の未来」を展望した際に提案した、量子力学の「多世界解釈」に根ざした造語である。
「複数の拠点を足がかりとする暮らしのパラレル性――〝パラレル居住〞――に着目した上で、必然的に、従来の〝定住社会〞(唯一の最適解として選択された居住地への定着)、〝国民国家〞(定住者が編成する共同体の一形態)づくりを前提にした都市ガバナンスとは次元の異なる見方、さらにはそこからも新たなビジョンを描き出せるように手はずを整えておく必要があろうと提起した。」(まえがきより)