テレビ・ドキュメンタリーの孤高

なぜ時代を捉える名作が半世紀続くのか？

毎日放送の「映像」。権力の暴走に警鐘をならし、人びとのささやかな暮らしをみつめた作品は、数々の賞に輝く。１９８０年の誕生秘話。作品制作の舞台裏をつつみ隠さず明かす制作者の貴重なオーラル・ヒストリー！　詳細な作品データを付す。

◎目次
はじめに---孤高の精神、その源泉を求めて
Ⅰ

1　異端の声がしなやかに抗う　　　　　　　　　　　　　 津村健夫　
　●コラム　毎日放送『映像』　が生まれるまで　　　　　　 西村秀樹　
2　部分で満足せず、すべてに当たれ　　　　　　　　　　　北野栄三
3　テレビの荒野を拓く　　　　　　　　　　　　　　　　　辻　一郎
4　時代を切り取り、構造に迫る　　　　　　　　　　　　　貝谷昌治
5　水平線のまなざし　時代の陰で生き抜いた群像　　　　　温井甚佑
6　感傷を超え、日常の深淵へ　　　　　　　　　　　　　　澤田隆三
7　「なぜ？」現場の声を聴き続け　　　　　　　　　　　　 斉加尚代
8　社会構造の歪みを問う　　　　　　　　　　　　　　　　奥田雅治
9　十年の、その先へ。生命の物語を紡ぐ　　　　　　　　　橋本佐与子
10「個」の格闘が解き放った新境地　　　　　　　　　　　 里見　繁
オーラル・ヒストリーの制作過程　　　　　　　　　　　　 小黒　純
Ⅱ
揺るがぬ視点---『映像』シリーズ四五年間の社会、知的資源としての武骨なドキュメンタリー　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 小黒純

全作品データの作成について/『映像』シリーズ全作品データ/受賞作品一覧/担当作品数ランキング/『映像』シリーズの視聴方法

おわりに
索引