鎌倉時代末期、若き足利高国(のちの直義)は、書の名人・世尊寺行尹の手蹟を入手するよう母から命じられ、その庵を訪ねる。
手蹟と引き換えに解くよう求められた謎を、北条家の聡明な娘・玉章の助けを借りながら解いていく高国が直面した、「猫を一匹、連れて参れ」という難問。
高国はその真意を探るべく、行尹がかつて暮らした京へと向かう……。
連鎖する謎・胸うずく恋・権力の闇、それぞれが絡み合う先に見える真相とは?
歴史ミステリと青春小説が見事に融合した日本歴史時代作家協会賞新人賞受賞作、待望の文庫化!
(解説・三田主水)