鎖国政策がほころび始めた江戸時代後期。世界に目を向け、体制に風穴を開けようとする者たちがいた。本書では、その中から高野長英と吉田松陰に注目。ふたりは日本中を歩きまわり、思いを同じくする多くの人々と交流。小さな一歩がやがて日本を大きく動かしていく。
これまでにも岩手県の偉人や著名人に関する著作で実績のある佐藤竜一氏による新刊。高野長英が奥州の出身。吉田松陰は長州の生まれだが、ふたりには日本の各地を歩いたという類似点がある。佐藤氏はふたりの足跡も訪ね歩き、膨大な資料と合わせて、ふたりの生涯を生き生きと描きだしている。シーボルトや勝海舟など幕末史に名を残した人々との交流も交えており、よく知られた名前が出てくるので、誰にでも興味深く読んでいただける内容となっている。