青松輝 氏「不眠者の為の密話」|ミッドナイトジュンクラブ
【デジタルを目的にしない。患者さんのそばに、医療者を戻すための病院DX】
鳴りやまないPHS、病棟と詰所の往復、終わらない記録、そして深刻な人手不足――。
医療現場の献身と善意だけに頼る体制は、もはや限界を迎えています。さらに、2028年度までにすべての病院が2040年に向けた機能選択を迫られる「新・地域医療構想」の時計が動き出すいま、「今のままで」という選択肢は制度の側から消え去りました。
本書は、愛媛県四国中央市の民間中核病院「HITO病院」が、医師不足という存亡の危機を契機に、試行錯誤を重ねて結実させた病院DXの実装記録です。単なるシステムの導入事例集ではありません。現場の時間を奪う「情報の詰まり」を解消し、医療者が本来の専門性を発揮して患者さんと向き合うための「病院文化の革新」の全軌跡です。
【本書の主な特長・読みどころ】
■「無為自然」とDXの四則演算:現場に無理強いせず、自然と動きたくなる条件を整える。足すのは新しい業務ではなく「考え方」、引くのは「過去の前提」、掛けるのは「技術」、割るのは「役割・属人化」。
■情報空間と病棟の再設計:全職員1人1台のiPhoneとチャットで多職種協働を加速。病棟を小単位に分けて多職種が常駐する「多職種協働セルケアシステム®」により、看護師の移動を削減しベッドサイド時間を創出。
■生成AIと未来型看護:「書く」負担軽減にとどまらず、AIによるカルテ要約で始業前の情報収集を不要にする次世代の記録支援や、スマートグラス・生活データによる先回りケア。
■戦略的ダウンサイジング:急性期29床減でも病床稼働率96%・年間救急受入2000件超を維持。「縮めて強くなる」データドリブン経営。
■地域包括ケアDXへの拡張:院内の情報基盤を在宅・介護へ広げる「ケアOS」の設計図。
■「失敗」も率直に開示:定着しなかった音声入力など、生々しい試行錯誤とそこから得た教訓を網羅。
巻末には、明日から自院で着手できる【病院DX実装ガイド――90日で始めるロードマップ】や、そのまま使える稟議・RFPテンプレートを惜しみなく収録。各章末には稟議なしで1人から始められる「明日からの一歩」も掲載しています。
経営者、看護・診療現場のリーダー、DX担当者、行政・企業パートナーまで。「自院でも必ず始められる」確信と具体的な道筋を与える、少人数時代の地域医療を生き抜く必読の決定版です。
序文
目次
本書について
はじめに
第1部 病院DXという革新
第1章 地域医療は、なぜ今変わらないといけないのか
第2章 HITO病院DXの原点
第2部 病院DXの実装―病院の情報・空間を再設計する
第3章 1人1台のiPhoneが、病院の情報空間を変えた
第4章 チャットが、多職種連携の構造を変えた
第5章 スタッフステーションからベッドサイドへ
第6章 記録を再設計し、専門職を患者さんに還す
第7章 未来型看護――スマートグラス、遠隔見守り、遠隔看護
第3部 教育・経営が変わる
第8章 変わる教育・学習環境
第9章 DXをまわす組織
第10章 データドリブン経営と戦略的ダウンサイジング
第4部 病院DXが向かう未来―地域へ拡張する
第11章 病院DXから地域包括ケアDXへ
第12章 新しい地域包括ケアシステムの設計図
第13章 DXの目的は、“人が人を支える力を取り戻す”こと
おわりに
本書を読んで
病院DX実装ガイド ――90日で始めるロードマップ
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